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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第28章「恐れの取り消し」28-6本文
第28章28-6 秘密の誓い
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身体を罰する者は、狂っています。
なぜなら、そこに僅かな隔たりは見えていますが、そこには実在してはいないからです。
身体が自分を欺いた事はなく、自らを自分の本質とは違ったものにした事もありません。
身体は、苦痛を喜びにしようとしたり、塵の中に永続する喜びを求めようとしたりしません。
自らの目的が何なのかをあなたに告げる事はせず、自らが何のためにあるのかを理解することも出来ません。
身体が誰かを犠牲にすることはありません。
それ自体には意志はもっておらず、嗜好も疑念もないからです。
自分とは何かと思いを巡らす事もしません。
したがって、競争する必要もありません。
身体は犠牲にされることは有り得りますが、自らを犠牲者と感じる事はありません。
身体は、何の役割を受け入れる事もありませんが、ただ命じられた事を攻撃なしに実行するだけです。
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見る事が出来ない物体に視覚についての責任を取らせ、あなたが気に入らない音について聞く能力もないものを非難するというのは、実に無分別な考え方です。
身体そのものは何の感情も持たないので、あなたが罰を与えても苦しむ事はありません。
あなたの望み通りに行動しますが、決して自ら選択することはありません。
生まれる事も、死ぬ事もありません。
それは、置かれた道を目的もなく進んでいく事が出来るだけです。
そして、もしその道が変更されれば、新たな道を何事も無かったように歩んでいきます。
何かの味方をする事もなく、自らの旅路を裁く事もしません。
憎む事もしないので、いかなる隔たりも知覚することはありません。
憎しみのために使われることはあっても、それによって憎むべきものになる事はあり得ません。
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あなたが憎んだり、恐れたり、嫌悪したり、望んだりするものを、 身体は知りません。
あなたは分離を探し出し、分離していようとして、 身体を送り出します。
しかしそれは、 身体そのもののゆえにではなく、あなたが 身体の用途としたもののゆえにです。
あなたは 身体が見るものや聞くもののから尻込みして、 身体の脆弱さや卑小さを憎みます。
そして、あなたは 身体のする事を蔑みますが、自分のする事は蔑みません。
身体は、あなたのために見たり行動したりします。
身体は、あなたの声を聞きます。
そして、それはあなた自身の願望によって、脆弱で卑小なものになっています。
それは、あなたに罰を与えるように見え、そうしてそれがあなたにもたらす制限のゆえに、憎悪すべきものに見えます。
しかし、あなたは自分で 身体を自分の心に持たせ、見させ、保持させたい制限の対象としたのです。
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身体は、あなたが自分自身のものだと称するほんの小さな心の一部と、それ以外の真にあなたのものである全てのものとの間の、隔たりを表象しています。
あなたはそれを憎んでいますが、それでも、それが自分の自己であり、それがなければ自分の自己が失われると考えています。
これが秘密の誓いであり、離れて歩んでいこうとする兄弟の一人ひとりとあなたが交わしたものです。
これが、自分が攻撃されたと知覚するときはいつも、あなたが立て直す秘密の誓約なのです。
誰であれ、自分の事を攻撃されていて負けそうになっていると見なさなければ、苦しむ事はあり得ません。
病気になるという誓約はどれも全て、意識においては明言される事もなく、聞かれる事もありません。
しかし、それは互いに相手によって傷つけられ、その仕返しに攻撃するという、他者との約束です。
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病気とは、 身体が苦痛を被るようにと 身体に向けられた怒りです。
それは、あなたが他者から離れていようとするのと同じように、あなたから離れているのを望む他者の秘密の願望に同意して秘密裏に交わされたものの明白な結果です。
あなたたち二人が共に、それが自分の願望であると同意しなければ、それはいかなる結果を生み出す事も出来ません。
「私の心とあなたの心の間にはどのような隔たりもない」という者は、誰であれ死に対して永遠に忠誠を尽くすというその人自身の小さな誓いではなく、神の約束を守ったのです。
そして、その人が癒されることにより、その人の兄弟も癒されるのです。
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あなたが一人ひとりの兄弟と交わす合意を、「私はあなたとひとつであって分離していない」というものにしなさい。
そうすれば、その人はあなたがその人と交わすその約束を守るでしょう。
なぜなら、それは神がその人に対して約束した通りに、その人が神に対して約束したことだからです。
神は神の約束を守り、神の子も神の子の約束を守ります。
神の子を創造する時に、父はこう言いました。
「あなたは永遠に私の愛する子であり、私は永遠にあなたの愛する者である。私が完全であるように、あなたも完全でありなさい。あなたは決して私から離れることは出来ないからです。」
神の子は、「その通りにします」と答えたことを覚えていません。
しかし、その約束において神の子は生まれたのです。
しかし、神の子が病気になるという約束を分かち合わず、自分の心が癒され統一される事を受け入れる度に、神はこのことを思い出させてくれます。
その人は、神の約束を分かち合っているので、その人の密かな誓いは、その人との約束を分かち合っている神の意志の前では無力となります。
そして、その人が代替にしているものは、神に対し自分自身を約束した神の子の意志ではありません。
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