奇跡講座テキスト編30章30-5 唯一の目的

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第30章「新たなる始まり」30-5本文

 

第30章30-5 唯一の目的

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実相の世界とは、この世界の唯一の目的は 赦しだと見られている心の状態です。

恐れはそのゴールではありません。

罪悪感からの脱出が、それが目指すものとなるからです。

赦しの価値が知覚され、それが偶像に取って代わります。

偶像からの「贈り物」が大切にされることはなくなるので、偶像自体もはや追求されなくなります。

いかなるルールも無為に定められることはなく、誰に対しても何に対しても、恐れの夢に適合するように自らを歪めることは要求されていません。

その代わりに、創造された全てのものを真にあるがままに理解したいという願望があります。

そして、全てのものはまず最初に赦されて、それから理解されるということが認識されています。

 

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この世界では、理解は攻撃によって獲得されると考えられています。

実相世界では、攻撃によって理解が失われることが明らかです。

罪悪をゴールとして追求することの愚かさは、充分に認識されています。

そして、そこでは偶像が望まることはありません。

なぜなら、罪悪はあらゆる形の苦痛の唯一の原因だと理解されているからです。

誰もその空虚な魅力に惑わされることはありません。

苦しみや死は、望ましいものでも、そのために奮闘するようなものでもないと知覚されているからです。

自由の可能性が把握され歓迎されていて、自由を得るための手段も今では理解されることが可能になっています。

世界は希望の場所となります。

その唯一の目的が、幸福という希望が成就される場所になることだからです。

そして、この希望の外に立つ者は一人もいません。

なぜなら、「希望が単なる夢以上のものであるとしたら、世界の目的とは、必ず全ての者に分かち合われるような目的である」という信念において、世界は既にひとつに結ばれているからです。

 

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赦しの目的がまだ残っているので、天国はまだ完全に想起されてはいません。

とはいえ、全ての者が、いずれ自分が 赦しを越えていくことは確信しています。

その人は自分の中で 赦しが完璧になるまでそこに留まるだけです。

その人はこれ以外に何も望みません。

そして、目的においてその人は自分自身と一つになっているので、恐れは無くなっています。

その人の中には幸福の希望が非常に確かに、恒常的に存在するので、足はかろうじて地についているだけで、もはやこれ以上待ちきれないほどです。

しかし、その人は、全ての手がつながってあらゆる心が自分と共に昇っていく準備ができるまでは、喜んで待つつもりです。

そうすることによって、その人にもまた全ての 赦しを後にすることになるあの一歩のための準備が整うからです。

 

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最後の一歩はのものです。

なぜなら、完全無欠な神の子を創造し、ご自身父性を神の子と分かち合うことができるのはだけだからです。

天国の外にいる者は誰一人、どうしてそれが可能であるかを知りません。

これを理解することが天国そのものだからです。

実相世界でさえ、それが持つ目的は、依然として創造と永遠には及ばないものです。

しかし、恐れはなくなっています。

なぜなら、その目的は偶像崇拝ではなく 赦しだからです。

こうして、天の子は、自分自身であるための用意が整い、「神の子が理解していることの一切を知っていて、と共に完璧にそれらを理解している」ということを思い出すための用意が整います。

 

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実相の世界はまだこの状態の一歩手前です。

なぜなら、この状態は神ご自身の目的だからです。

それは神だけのものですが、それでも完全に分かち合われ、完璧に成就される目的です。

実相世界とは、心が「偶像は知覚されていても望まれなければ、いとも簡単に去っていく」ということを学んだ状態です。

偶像とは無であり、どこにも存在せず、何の目的もないということを理解した時、心は何と喜んでそのようなものを手放せるようになることでしょう。

というのも、その時にのみ、罪悪感や罪が目的を持たない無意味なものとして見られるからです。

 

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かくして、 実相の世界の目的を徐々に自覚していき、それが罪と罪悪感のゴールに取って変わります。

そして、あなたが心に描いた自分自身の姿と、あなたの本来の姿との間にある全てのものを、 赦しが喜んで洗い流してくれます。

しかも、神は神の子を創造し直す必要はなく、神の子のものを本人に戻してくれます。

兄弟とあなた自身との間には隔たりなど絶対にありませんでした。

そして、神の子が創造されたときに分っていたことは、きっともう一度分るようになるでしょう。

 

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兄弟同士が、恐怖の世界において、ある目的のために心を一つにするなら、言わばその人たちは既に 実相の世界との瀬戸際に立っています。

たぶんその人たちは、まだ後ろを振り返ってみると、自分の欲しい偶像が見えると思うでしょう。

しかし、その人たちの進む道は、確実に偶像から離れて実相へと向かうように定められています。

その人たちが手を握り合った時、実は キリストの手を取ったのであり、その手を握っている存在を見るようになるからです。

その キリストの顔をよく見たあとでを思い出せるでしょう。

神の子 赦しを越えての愛に達するまではは思いだされていないに相違ないからです。

したがって、 キリストの愛が最初に受け入れられます。

その後で二人は一つでいるという叡智が生じるでしょう。

 

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あなたがどんな存在の手を握っているのか気づいたなら、なんと気軽で簡単に、恐怖の世界の狭い境界をまたいで渡れることでしょうか。

あなたの手には、この上ない確信をもって、永遠に恐怖を置き去りにするために必要な全てのものがあります。

だからそのまま真っ直ぐ進んで、一瞬の間に天国の扉そのものに達することが出来ます。

あなたが手を握っている存在は、あなたがその存在と心を一つにするのを待っていただけだからです。

やっとあなたが来たにも関わらず、その存在は自らあなたと歩まなければならない道を、あなたに見せるのを遅らせたりするでしょうか。

その存在の愛が確かにその存在に注がれていると同様、その存在は確かにあなたを祝福しています。

その存在はあなたに対して、あなたには理解できないほど感謝しますが、それはあなたがその存在を鎖につながれた状態から、立ち上がってあなたと一緒にの住んでいるところへ行けるようにしたからです。

 

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遠い昔の憎しみはこの世界から過ぎ去りつつあります。

そしてそれと共に、抱いていた憎しみや恐れが全て去っていきます。

もう後ろを振り向かく必要はありません。

あなたの前途に横たわるものこそ、今まであなたが胸の中で願っていたものばかりだからです。

この世界を明け渡しなさい。

ただし、犠牲にするためにではありません。

それは、もともと望んでいたものではないからです。

あなたがここで探し求めた幸せに、苦痛が伴わなかったことが一度でもあったでしょうか。

一時の満足感を得るまでに、その裏でものすごい苦しみという代償を払わずに済んだことがあるでしょうか。

喜びにはお金はかかりません。

それこそあなたの尊重すべき権利です。

何らかの形で支払いを要するものは幸せではありません。

自分に正直になって、あなたの進む道を急ぎなさい。

そして、ここでの経験を振り返ってみて、それに欺かれたりしないようにしなさい。

それは苦々しい代償や、喜びのない結果を伴わない経験とはいえありませんでした。

 

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正直に見てみる気がなければ後ろを振り向いてはなえいません。

そして偶像があなたを誘惑したら、次のように言いなさい。

 

今まで偶像がもたらしてくれたものは、罪悪感という「贈り物」でしかありません。

しかし、どれ一つ苦痛という代償なしでは手に入らなかったし、自分一人でその支払いをしたためしもありません。

 

では、自分の兄弟に対して慈悲深くなりなさい。

そして自分だけではなく、その人もその代償を払うはめになるということをちゃんと覚えておいて、偶像を軽率に選ばないことです。

あなたが振り返るとその人が遅れることになり、あなた自身、どんな存在の愛に満る手を握っているのか知覚できなくなるからです。

それなら前を向いて、恐れで胸をどきどきさせずに、明るい希望で胸を躍らせながら、自信を持って歩いていくことです。

 

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神の意志は永遠に、手と手を握っている者たちの内に見出せます。

そのように一つに結ばれるまでは、のことを自分たちの敵だと思い込んでいました。

しかし、心を一つにして、一つの目的を分かち合った時、自分たちの意志は一つだと分るようになるのを妨げるものはありませんでした。

したがって、神の意志を必ず自覚するでしょう。

しかも、それは自分たちの意志に他ならないということを、いつまでも忘れたままにはできません。

 

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第30章「新たなる始まり」目次 

30-0   序論     

30-1   決断のためのルール

30-2   意志の自由

30-3   あらゆる偶像を超えて

30-4   幻想の背後にある真理

30-5   唯一の目的

30-6    赦しの正当性

30-7   新たなる解釈

30-8    不変なる実相

 

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編、ワークブック編、マニュアル編 各目次

テキスト編 1章~31章 目次

ワークブック編 レッスン1~365 目次

教師のためのマニュアル編 1~29 目次

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目次

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