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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編12章 「 聖霊のカリキュラム」より
12章12-6 キリストの心眼
ACIM-Text- chapter12-6-1
自我はいわば全世界を手に入れ自分の霊(Sprit)を失う方法を、あなたに教えようとしています。
聖霊が教えるのは、あなたが自分の霊(Spirit)を失う筈は無いということ、この世界には何も得るところなどないということ、それ自体では何の利益にもならないからです。
利益無しで投資すると自分自身を貧しくするのは確実であり、その経費は高くつきます。
そのような投資には利益がないばかりか、あなたの負担は莫大なものになります。
というのも、こうした投資は、あなたに自分の実在を否定し、この世界の実在性に費やさせておいて、その代わりに何も与えてはくれないからです。
自分の霊(Spirit)を売ることはできませんが、それに対する自分の自覚を売ることはできます。
あなたには自分の霊(Spirit)を知覚することなどできません。
しかし、それより他のものにもっと価値があると知覚する間は、それが分からないでしょう。
ACIM-Text- chapter12-6-2
聖霊こそがあなたの力となります。
聖霊は、あなたが霊(Spirit)であるにほかならないと分かっているからです。
その 聖霊は、あなたが自分自身を分かっていないと完全に認識しており、いかにしてあなたに自分が何であるのか、それを思い出せるように教えられるかということも十分に承知しています。
あなたを愛しているので、神自らが愛するもののことを喜んであなたに教えてくれます。
なぜなら、それを分かち合おうと意図しているからです。
いつもあなたを覚えているので、あなたに自分の真価を忘れさせるはずがありません。
というのも、父は 聖霊に神の子を思い出させることを決してやめることはなく、 聖霊は神の子に父を思い出させるのを絶対にやめたりしないからです。
神があなたの記憶にあるのは 聖霊のお蔭です。
あなたは、自分の父を忘れることを選んだとはいえ、本当はそうしたいと思ってなどいないので、そうしないと決断できます。
それが私の決断だったのだから、あなたのだともいえるのです。
ACIM-Text- chapter12-6-3
あなたはこの世界を望んではいません。
そこでただ一つ価値があるといえるのは、どの部分にせよあなたが愛をもって見る部分です。
こうすることで、その世界にもてる唯一の実在性を与えます。
そのような世界の価値はそれ自体にはありませんが、あなたの価値は自分の中にあります。
自己の価値は、自己の拡張から生ずるように、自己の価値を見て取ることは愛に満る思いを外に向けて拡張することからきます。
その世界を自分自身にとって真実にすることです。
またそれゆえにこの 実相の世界はあなたに属するのです。
ACIM-Text- chapter12-6-4
矯正は見えない者全ての人のためです。
盲人たちの目をひらくのが 聖霊の使命だというのも、 聖霊はその人たちが心眼を失っているのではなくて、単に眠っているだけだと分かっているからです。
意識的に忘れるための眠りから、神を思い出すようにと 聖霊はその人たちを目覚めさせようとします。
キリストの目は開いています。
もし、あなたが キリストの心眼を自分のものとして受け入れるなら、何であれあなたが愛をこめて見るものにその キリストも目を向けるようになります。
聖霊は、 キリストの心眼による心像を、眠っている神の子ひとりひとりのために保っています。
キリストの見るところ神の子は完全であり、その キリストは神自らの心眼による心像をあなたと分かち合いたいと切望しています。
それに、 実相の世界も見せてくれます。
神があなたに天国を与えてくれているからです。
聖霊を通じて、父は神の子に思い出すようにと呼びかけてくれます。
神の子の目覚めは、自ら 実相の世界に投資することから始まり、こうすることによってその人は自分自身に投資し直すようになります。
それというのも、実在は父と神の子と一つになっていて、 聖霊は 実相の世界を父と神の子の御名において祝福するからです。
ACIM-Text- chapter12-6-5
あなたがこの 実相の世界を見るようになるのは確かなことであり、そのときには私達を思い出してくれることでしょう。
けれども、眠ることで何を犠牲にすることになるのか分からなければいけません。
そして、そのような犠牲を払うのを拒否しなければなりません。
ただその後で、目覚めようと決断するようになります。
そこで、 実相の世界があなたの目の前に現れてきます。
キリストは決して眠っていなかったからです。
キリストは、認識してもらえるときを待ち受けているわけですが、それはあなたを見失ったことなど全くないからです。
その 実相の世界に静かに目をむけ、それを、 キリストは自ら神に愛されていると分かっているので、あなたと分かち合うつもりでいます。
そして、こうしたことが分かっているので、あなたに属するもの渡してくれるでしょう。
その キリストは、この上ない平安のうちに、自分の父の祭壇であなたを待ち、 聖霊に祝福された穏やかな光の中で父の愛をあなたに差し伸べています。
聖霊は、全ての人を父のもとに帰れるように導いており、その父のもとで キリストは自らの真の自己そのものとして待っているのです。
ACIM-Text- chapter12-6-6
神の子は、誰もみな キリストの内に一つになっています。
それは、 キリストの本質が神のうちにあるように、神の子の本質は キリストの内にあるからです。
キリストは、自らあなたに対して抱く愛は、すなわち父に対する愛であると知っています。
それは、 キリスト自身、父に愛されていると分かっているからです。
聖霊がついに、自らの父にささげられた祭壇にいる キリストのもとへとあなたを導いたなら、知覚が本当に神聖になっており、その知覚が聖なるものへと移るのは、ただそれが自然に拡張することに過ぎないので、知覚は叡知に融合します。
愛が愛へと何の妨げもなく移るというのも、その愛と愛とは一つだからです。
あなたが、全ての事態に共通の要素をもっともっと知覚するに従い、 聖霊の指導のもとにそうしたものを移す訓練を重ね、それが一般化されてきます。
徐々に、あなたはそうすることを全ての人、そしてあらゆるものごとに適用できるようになります。
その適用性は普遍的なものだからです。
これが為し遂げられたときには、知覚と叡知は類似するものになり、両方とも神の法則が統一された姿を分かち合います。
ACIM-Text- chapter12-6-7
一つであるものは別々になっていると知覚することはできません。
そして、分離を否認することこそ叡知をもとどおりにすることです。
神の祭壇において、神の子の聖なる知覚は啓発されるので、光がそれに射し込んできて、神の子の霊は父の御心の中で輝き、その御心と一つになります。
本当に穏やかに、神は自らのうえに輝き、自身の拡張である神の子を愛す。
この世界が神の目的に溶け込むにつれ、そこには何の目的もなくなります。
それは、 実相の世界が天国へと静かにそっと入ったからであり、そこでは永遠なるものが全ていつも存在し続けています。
そこでは、贖い主と贖われた者たちとが、神を愛し、互いに愛し合うという完全な愛のうちに心を一つにしています。
天国こそあなたの国であり、それは神のうちにあるので、あなたのうちにもあるに違いありません。
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