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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第9章 「贖罪の受容」9-6本文
第9章9-6 兄弟を受け入れる
ACIM-Text- chapter9-6-1
聖霊のもたらす結果以外に、どうしてあなたは自分の中の聖霊について自覚を深めていけるでしょうか。
あなたは聖霊を目で見ることは出来ないばかりか、耳で聞くことも出来ません。
では、一体どうすれば聖霊を知覚できるのでしょうか。
もし、あなた自身が喜びを体験していないにも関わらず、あなたが喜びを喚起して、他者が喜びをもってあなたに反応することがあるとしたら、喜びを生み出す能力を持った何かがあなたの中にあるに違いありません。
もし、その何かがあなたの中にあって喜びを生み出すことが出来、その上、もしそれが他の人々の中に確かに喜びを生み出すのをあなたが見ているとしたら、あなたはその何かを自分自身の中で解離させているに違いありません。
ACIM-Text- chapter9-6-2
あなたには、聖霊があなたの中に一貫して喜びを生み出していないように思えていますが、その唯一の理由は、あなたが他人々の中に一貫して喜びを目覚めさせていないからです。
あなたに対する他者の反応は、すなわち聖霊に対しての一貫性についてのあなたによる評価です。
あなたが一貫性がないなら、あなたはいつも喜びを喚起することはなく、それ故に、必ずしも聖霊の一貫性を認識するわけではありません。
あなたは兄弟に差し出すものを聖霊に差し出しています。
なぜなら、聖霊は自らが与えるにあたって、あなたが差し出す以上のものを与えることは出来ないからです。
これは聖霊が与えることを制限しているからではなく、単にあなたが受け取ることを制限しているからです。
受け取るという決断は、受け入れるという決断です。
ACIM-Text- chapter9-6-3
もし、兄弟たちがあなたの一部であるならば、あなたは兄弟たちを受け入れるでしょうか。
兄弟たちだけが、あなたは何であるかをあなたに教えることが出来ます。
なぜなら、あなたが学ぶことは、自分が兄弟に教えることの成果だからです。
あなたは彼らの中に差し出すものを、自分自身の中に差し出します。
そして、あなたがそのを兄弟たちの中に差し出すとき、それがあなたにとって実在するものとなります。
神は兄弟全てを一なるものとして知っているので、神にはただひとりの子がいるだけです。
神だけが神の子以上の存在ですが、神の子は神以下の存在ではありません。
あなたはこれが何を意味するかを分かりたいでしょうか。
もし、あなたが私の兄弟に対してすることが私に対してすることならば、その上もし、私たちはあなたの一部であるがゆえにあなたは全てのことを自分自身のためにしているのであれば、私たちがすることの全てもまた、あなたに属するということになります。
神が創造した全ての者はあなたの一部であり、神の栄光をあなたと分かち合っています。
神の栄光は神に属しますが、それは同様に等しくあなたのものでもあります。
そうであるなら、あなたが栄光において神の栄光に劣ることは有り得ません。
ACIM-Text- chapter9-6-4
神はあなた以上の存在である唯一の理由というのは、ただ神があなたを創造したからですが、これさえも神はあなたから離しておくことはありません。
したがって、あなたは神が創造したように創造することで出来ます。
あなたが乖離しても、このことは変わることは有りません。
あなたにはそれが見えなかったとしても、神の光もあなたの光も、霞むことはありません。
一なる子は必ず一つになって創造するので、あなたは被造物の一部を認識するたびに創造を思い出します。
それぞれの部分が全一であるので、あなたが思い出すそれぞれの部分が、あなたの全一性を増大させます。
全一性は不可分のものですが、あなたが全一性をあらゆるところに見るようになるまでは自分の全一性を学ぶことは出来ません。
あなたはただ神が神の子を知るのと同じようにしか、自分自身を知ることは出来ません。
叡智は神と分かち合われているからです。
あなたが神の中に目覚める時、神の無限性を自分のものとして受け入れることによって、自分の大きさを知るでしょう。
しかし、その時までは、あなたは兄弟の無限性を裁くのと同じように自分の無限性も裁き、兄弟の無限性を受け入れるのと同じように自分の無限性も受け入れることになります。
ACIM-Text- chapter9-6-5
あなたはまだ目覚めていませんが、しかしどうやって目覚めるかを学ぶことが出来ます。
きわめて単純に、聖霊はただ他の者たちを目覚めさせるようにとあなたに教えます。
その人たちが目覚めるのを見る時、あなたは目覚めるとはどういうことかを学びます。
あなたがその人たちを目覚めさせることを選んだので、あなたから与えられたものに対してその人たちからの感謝と賞美が、あなたに目覚めることの価値を教えるでしょう。
あなたが神の実相の証人として創造されたのと同じように、その人たちはあなたの実相の証人となるでしょう。
しかし、一なる子たちがひとつになり、その一体性を受け入れるなら、一なる子はその被造物たちによって知られるようになります。
一なる子の被造物たちは、神の子が神を証しするのと同じように、一なる子の実相を証しします。
ACIM-Text- chapter9-6-6
奇跡は修復するためのものであるため、奇跡は永遠の中には居場所を持ちません。
けれども、あなたがまだ癒しを必要としている間は、あなたの奇跡だけが、あなたに認識できるあなたの実相の証人です。
あなたは自分自身のために奇跡を行うことは出来ません。
なぜなら、奇跡は、受容を与え、受容を受け取るための一つの方法だからです。
時間の中では、与えることが先になりますが、与えることと受け取ることを分離できない永遠においてはその両方が同時に起こります。
この二つが同じだとあなたが学んだ時に、時間の必要はなくなります。
ACIM-Text- chapter9-6-7
永遠とは一なる時間であり、その唯一の次元は「常に」です。
あなたが神の開かれた腕を思い出し、ついに神の開かれた心を知るまでは、このことはあなたにとってはいかなる意味も持ち得ません。
神と同じように、あなた自身が「常に」存在しています。
あなたは神の心の中に在り、神の心と同じような心を持っています。
あなたの開かれた心の中には、完璧な理解から生まれた完璧な意志の疎通の中にあるあなたの被造物たちが在ります。
その一つでもあなたが受け入ることが出来れば、あなたはこの世界が差し出すどんなものも欲しいとは思わなくなるでしょう。
他の一切のものは全く無意味になります。
あなたなしでは神の意味は不完全であり、あなたの被造物たちなくしてはあなたは不完全です。
この世界においては、兄弟を受け入れなさい。
それ以外の何一つ受け入れてはなりません。
なぜなら、兄弟はあなたとともにあなたの被造物たちを創造したので、あなたは兄弟の中に被造物たちを見出すことになるからです。
兄弟があなたの共同創造者だと学ぶまでは、自分が神の共同創造者であることを、あなたは決して知ることはないでしょう。
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