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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第26章「過渡期」26-4本文
第26章26-4 罪が消え去った場所
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赦しは、この世界において天国の正義に相当するものです。
それは、罪の世界を単純な世界へと翻訳します。
そこでは、いかなる限界も存在しない門の向こう側から、正義が反映する事が可能になっています。
限りない愛の中にあるものが、 赦しを必要とする事はあり得ません。
この世界においての慈愛と見なされる事は、天国に向かって開く門を越えれば、単純な正義に譲歩します。
罪を信じてきて、未だに自分には赦されるべき事があると信じている者でなければ、赦すという事はしません。
したがって、 赦しは、自分は何一つ赦す必要があるような事はしていないと学ぶための手段となります。
赦しはいつも、それを差し出す人が、もはや自分はそれを必要としていないと分かるようになるまで、その人の元に留まります。
こうしてその人は、創造するというその人の真の機能へと戻されますが、それはその人の 赦しがその人にあらためて差し出すものです。
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赦しは罪の世界を、見るからに素晴らしい栄光の世界へと変容させます。
花という花はどれも光の中に輝き、鳥という鳥は全て天国の喜びをさえずります。
全ての人が全面的に赦されているので、ここには悲しみもなく、別れもありません。
そして、赦された者達の間には、互いを引き離し隔離するものがないので、必ずつながり合う事が出来ます。
罪のない者達の間には互いを押しのけるものが存在しないので、必ず自分達が一つのものだと知覚する事になります。
そして、罪が何も残さず去った後の空間において、その人たちは自分たちの一部であるものが別々に分離さてはいなかった事を認識し、喜びの中で一つにつながります。
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あなたが立つ聖なる場所とは、罪が去った後の空間に他なりません。
そして、ここであなたは、その代わりに甦る キリストの顔を見ます。
キリストの顔を目にしながら、彼の父の真実の姿を思い出さずにいられる人がいるでしょうか。
いったい誰が愛に恐れを抱きながら、罪が消え去って天国の祭壇が現れる場所に立てる者がいるでしょうか。
その祭壇は、この世界の遥か上方にそびえたち、宇宙の彼方のあらゆる創造の中心に触れるところまで達するものです。
天国とは、創造された全てのものが、自らの創造の源に向かって歌う感謝と愛と賛歌でなくて何でしょうか。
かつては罪が存在すると信じられていた場所に、最も神聖な祭壇が建てられます。
そしてここに、天国の全ての光が集まって再び輝き、喜びを増します。
ここにいて、かつて失われていたものがその人達に取り戻され、その人達の輝きの全てが再び全一なものとなるからです。
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赦しは決して小さくはない奇跡を運んできて、天国の門の前に横たえます。
ここに、神ご自身の子が、自らを我が家に近づける贈り物の一つひとつを受け取りにやって来ます。
それらが一つでも失われることはなく、どれがが他のものよりも大切にされることもありません。
どれもが他の贈り物と同じように、確実に父の愛を思い出させます。
そして、それぞれが、その人に自分が恐れていたものが、自分の最も愛するものだったと教えます。
奇跡以外の何が、その人の心を変化させる事ができ、それによって愛を恐れる事は不可能だとその人に理解させられるでしょう。
これ以外にどんな奇跡があるでしょう。
そして、あなた達の間の空間を消し去るために、他に何が必要だというのでしょう。
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以前は罪を知覚していたところに、真理への祭壇となる世界が顕れ出て、あなたはそこで天国の光たちにつながり、その感謝と賛美の歌を歌うでしょう。
そして、それらが完全になるためにあなたのところへ来る時、あなたも共に行くでしょう。
なぜなら、誰しも天国の歌声を耳にした者は、その歌をさらに力強く、さらに甘美なものにするべく声を発せずにはいられないからです。
そして、罪がかつて自らのものと宣言した小さな地点に建てられた祭壇において、誰もがその合唱に加わります。
そして、最初は小さかった声が高まって大いなる賛歌となり、その中にはまさに一つの声となった宇宙が溶け込んでいます。
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あなたとあなたの兄弟の間に立つこの小さな罪の地点が、未だに天国の門が開かれる幸せな時を遅らせています。
天国の富があなたに与えられるのを邪魔しているものは、何と取るに足らないものでしょう。
そして、神の愛を讃える力強い合唱にあなたが加わったなら、天国の喜びは何と大きなものとなることでしょう!
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