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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第26章「過渡期」26-9本文
26章26-9 彼らが訪れたので
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あなたの呼び掛けに答える声を兄弟の中に目覚めさせる事が出来るようにと、神を代弁する声があなたの中から愛を込めて兄弟に呼び掛けているのだから、そのあなたがどれほど神聖であるか考えてみなさい。
そしてまた、あなた自身の 救済が、その人の自由と一つにつながりその人の中で眠っているのだから、その人がどれほど神聖であるか考えてみなさい!
あなたがどれだけその人が咎められる事を望んでも、その人の中に神が在るのです。
神が選んだ家を攻撃して、神の接待主と戦っている間は、あなたは自分の中にも神が在るのを知る事はないでしょう。
兄弟を優しく思いやりなさい。
その人の栄光を見て、天国が自分から分離していない事を喜ぶ事が出来るように、 キリストを内に抱くその人を愛の眼差しで眺めなさい。
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あなたの罪の全てが赦され、あなたが依然として大切にしている罪が一つも残らなくなるようにと、 キリストがあなたのもとへと運んでくる兄弟を、少し信頼するように求められる事は法外な事でしょうか。
兄弟とあなた自身の間に保持されている影は、 キリストの顔と神についての記憶を隠してしまうという事を忘れてはなりません。
あなたは彼らを、往古の憎しみと交換しようというのでしょうか。
あなたが立っている場所は、あなたと一緒に居る彼らが、彼らの無垢性と平安によって祝福したがために聖なる地なのです。
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憎しみの血痕は薄れていき、再び草が青々と茂り、やがて真っ白な花々が夏の日差しの中で輝くようになります。
かつて死の場であったところが、今では光の世界の中の生きている神殿となっています。彼らが訪れたからです。
彼らの臨在こそが、再び聖性を高く掲げて、往古の玉座の上にある往古の場所につかせたのです。
彼らが訪れたので、憎しみのために焦土と化していた不毛の地に、奇跡が草や花が生えるように一斉に吹き始めました。
憎しみが為した事を、彼らが取り消しました。
そして今、あなたが立っている地がそのように聖きものとなったので、天国も身を乗り出してそれと繋がり、その地を自らと同じものにしようとします。
宝庫の憎しみの影が消え去り、全ての枯れゆくものは彼らが訪れた土地から永遠に消え去ったのです。
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キリストと神にとって、百年や千年、数万年でさえも何だというのでしょう。
彼らが訪れる時、時間の目的は果たされます。
彼らが訪れる時、かつて一度も存在した事のなかったものが、虚無の中へと過ぎ去っていきます。
憎しみが占有していたものが愛へと明け渡され、自由が生きとし生けるものを明るく輝かせ天国へと昇らせます。
そして、天国の光は、そこに一人またひとりと戻ってくる度に、明るさを増していきます。不完全なものが再び完全になり、天国のものが天国に戻ってきたがために、天国の喜びは増大します。
血にまみれていた地上は洗い清められ、狂っていた者たちも狂気の衣を脱ぎ捨てて、あなたが立っている場所で彼らと繋がります。
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天国は、本当に長い間与えられずにいた贈り物を受け取って、感謝します。
彼らは彼らのものを取り戻すためにやってきたからです。
閉ざされていたものが開かれました。
光から隔離されていたものが放棄されて、光がその上に輝くようになり、天国の光とこの世界の間にはもはやいかなる空間も距離も残りされません。
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地上における最も神聖な場所とは、往古の憎悪が現在の愛となった場所です。
そして、彼らは、彼らの家が用意されている生ける神殿にやってきます。
天国にもこれ以上に神聖な場所はありません。
そして、彼らは彼らに差し出された神殿に住まうためにやってきました。
そこは、あなたの憩いの場であると同時に彼らの憩いの場ともなる場所です。
憎悪が愛へと解放したものは、天国の輝きの中でも最も明るい光となります。
そして、再び戻ってきたものに感謝して、天国の全ての光は一層輝きを増します。
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あなたの周りを天使たちが優しく飛び交い、暗い罪の想念を遠ざけ、光が入った場所に光を保ちます。
あなたの歩むところを 赦しも喜んで共に歩むので、あなたの足跡がこの世界に明かりを灯します。
地上に住む者の中で、自分の家を建て直して厳しい冬と凍てつく寒さから自分を守ってくれた存在に感謝しないものはいません。
では、天主とその子が、それよりも遥かに多く受け取った事への感謝として、それ以下のものを与えるという事があるでしょうか。
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今や、生ける神のための神殿が、それを創造した神を迎える場として再建されました。
神が住んでいるところに、神の子も神と一緒に住まい、決して分離する事はありません。そして、ついに歓迎される事になった彼らは感謝を捧げます。
十字架が立っていた場所には、今や復活した キリストが立っており、かつての傷跡は キリストの見ている光景の中で癒されます。
殺すためにやってきたかつての敵意を祝福し、それと入れ替わるために、往古の奇跡が訪れました。
穏やかな感謝を抱きつつ、父なる神と神の子は、現在も、永遠の未来でも、彼らのものであるものへと回帰します。
今や 聖霊の目的は果たされました。
彼らが訪れたからです!
遂に、彼らが訪れたからです。
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