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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第29章「目覚め」29-4本文
第29章29-4 夢の中の役割
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真理は何らかの幻想に過ぎないといった事があり得ると、あなたは信じているのでしょうか。
幻想は真実ではないからこそ、夢なのです。
それらの中に等しく真実が欠けているということが、奇跡の土台になります。
その意味とは、夢は夢であり、脱出はその夢の上に懸かっているのではなく、目を覚ますことの上にのみ成立するということを、あなたが理解したということです。
いくつかの夢は保持されてながら、他の夢からは目覚めているといったことが可能でしょうか。
選択は、どの夢を保持しておきたいかということではなく、夢の中で生きることを望むのか、それとも夢から目覚めることを望むのか、ということでしかありません。
したがって、奇跡はある夢を選び出して、それには恩赦を与えてそのまま残しておくということはしません。
あなたは眠ったままかそれとも目覚めているか、そのどちらかであるので、ある夢を見ながら別の夢から目覚めるということは出来ません。
そして、夢を見ることは、その一方にだけに伴うものです。
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あなたが好んでいると思っている夢でさえ、恐れが見えている夢と同じように、あなたを引き止めます。
なぜなら、いずれの夢も、たとえいかなる形を取るように見えても、全て恐れの夢に過ぎないからです。
恐れは内側にも、外側にも、またその両方にも見られます。
あるいは、快い形に偽装されることもあります。
しかし、恐れが夢の中に不在ということは絶対にありません。
なぜなら、恐れこそ夢の素材であり、夢は全て恐れから作り出されるからです。
夢の形が変わることはあり得ますが、恐れ以外の何かから夢が作り出されることはありません。
あなたが恐れを認識しなかったという理由で、もし奇跡が依然としてあなたを恐れを抱いたままにしておくとしたら、実のところ奇跡は当てにならないものだということになります。
そうだとすれば、たとえ奇跡があなたが目を覚ますようにと道を準備しても、あなたは目を覚ましたいという気持ちにならないでしょう。
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最も単純な形においては、攻撃とは、あなたが知覚する通りの機能が果されていないことに対する一つの反応であると言えます。
あなたの中であれ、他の誰か他の人の中であれ、そうした機能が知覚される場所において、その機能は攻撃されます。
憂鬱か攻撃が、全ての夢のテーマとなります。
なぜなら、それは恐れで出来ているからです。
それらを包んでいる快楽や喜びといった見え透いた偽装は、その核心にある重たい恐れの塊を僅かに覆い隠しているに過ぎません。
奇跡が知覚するのはそれであり、それを包んでいる外装ではありません。
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あなたが腹を立てている時があるとすれば、その理由は自分が割り振った機能を相手が果たし損なったからではないでしょうか。
そして、このことがあなたの攻撃が正当化される「理由」になっているのではないでしょうか。
あなたにとって好ましいと思える夢とは、自分が与えた機能が果された夢であり、自分にあると見なした必要が満たされている夢です。
それらが満たされるか、あるいは単にそう望んでいるだけであるか、問題ではありません。
それらが存在するという考えから恐れが生じることになります。
夢は強く望まれたり、弱く望まれたりするというものではありません。
夢は望まれるか望まれないか、そのいずれかです。
そして、それぞれの夢があなたが指定した何らかの機能を表象しています。
それは出来事や 身体や物事が表象すべき何らかのゴールであり、それらがあなたのために達成すべきゴールです。
もしそれが成功すれば、あなたはその夢を好ましいと考えます。
もしそれが失敗に終われば、あなたはその夢を悲しいと考えます。
しかし、それが成功するか失敗するかは夢の核心ではなく、浅薄な外装に過ぎません。
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もし夢の中に登場する一人ひとりの人物に「適切な」役割を割り振ったのがあなたでなかったなら、あなたの夢はどれほど幸福なものになることでしょう。
その人に対するあなたの考え以外に、その人が背くものはなく、これ以外に裏切りというものはありません。
聖霊が与える夢は、決して恐れを核心とするものではありません。
外装は変わるようには見えないかもしれませんが、別のものを包むがゆえにそれらが意味するものは変わっています。
知覚されるものは目的によって決まります。
すなわち、それらは、知覚の用途の通りのものに見えるという事です。
助けを差し出す機会をもたらすことが夢の機能となる時、攻撃する影法師は助ける機会をあなたに与える兄弟となります。
そのようにして、悲しみの夢は喜びの夢に変わるのです。
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あなたの兄弟は何のために存在するのでしょうか。
あなたは知りません。
なぜなら、あなたには自分の機能がはっきり見えていないからです。
自分に幸せをもたらすだろうとあなた自身が想像する役割を、兄弟に押し付けてはなりません。
そして、あなたが自分の人生のあるべき姿として夢見ているものの中で兄弟に押し付けた役割をその人が果たし損なったからといって、その人を傷つけようとしてはなりません。
その人は自分の見ている夢の全てにおいて、助けを求めています。
聖霊は自らに与えられた機能を果たす手段として全ての夢を活用する事が出来るので、もしあなたが 聖霊が知覚する通りに夢の機能を見るなら、あなたはその人に差し出せる助けを持つことが出来ます。
聖霊は、夢ではなく、夢を見ている者を愛しているので、一つひとつの夢が愛の捧げ物になります。
なぜなら、その中心にあなたに対する 聖霊の愛があり、夢がどのような形を取ろうとも、それを愛で照らすからです。
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