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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第29章「目覚め」29-5本文
第29章29-5 不変なる住み処
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あなたの中には、この世界の全てが忘れ去られている場所があります。
それは、もはや罪と幻想の記憶がもう残っていない場所です。
あなたの中には、時間は消え去っている場所があります。
そこでは永遠のこだまが聞こえています。
父なる神と子を喜ばせる賛美歌が天国へとたち昇る以外に何も音のしないような、子縫えなく静かな安息の場所があります。
父と子が住んでいるところで、彼らの両方が想起されます。
そして、彼らがいるところには天国があり、平安があります。
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父と子の住み処をあなたが変えられると思ってはなりません。
なぜなら、あなたのアイデンティティーは彼らの中にあり、彼らがいるところに、あなたも永遠にいるはずだからです。
天国の不変性は、あなたの中にあります。
それは、余りに奥深くにあるので、気づかれることも目に留まることもないまま、世界の中の全てはただそこを通り過ぎていきます。
果てしない平安の静けさの無限性が、あなたを柔らかい抱擁の中のに静かにしっかりと包み込みます。
創造主の力強さの中にあるその抱擁は余りにも穏やかなので、そこに抱かれる神聖な神の子を何ものも邪魔することは出来ません。
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神の子を待ち、その人が目覚めて喜ぶのを見たいと思っているあなたに、 聖霊が与える役割があります。
その人はあなたの一部であり、あなたもその人の一部です。
なぜなら、その人は父の子であり、あなた自身がその人の中に見るような目的のために存在しているのではないからです。
あなたには、その人の中に宿る不変にして永遠なるものを受け入れることだけが求められています。
なぜなら、あなたのアイデンティティーはそこにあるからです。
あなたの内なる平安は、その人の中にのみ見出されます。
そしてあなたがその人に差し出す愛の想念のひとつ一つは、永遠なる平安と限りなき喜びへの覚醒にあなたを一歩また一歩と近づけるものに他なりません。
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この神聖な神の子は。あなた自身と同じです。
その人は、あなたに注がれるその人の父の愛を映す鏡であり、その人を創造して今もあなたの中にもその人の中にも宿る父の愛を優しく思い出させるものです。
深く静まり、その人の内なる神の声に耳を傾けなさい。
そして、その声にその人の機能が何であるかを教えてもらいなさい。
その人は、あなたが全一になるようにと創造されました。
完成したものだけが、神の完成の一部となり得るからであり、その完成があなたを創造したのです。
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父があなたから求める贈り物とは、ただ全ての被造物の中に、神からあなたへの贈り物が栄光の内に輝いているのをあなたが見ることだけです。
神の子を見なさい。
神からの完璧な贈り物であるその人の中では父が永遠に輝き、その人には全ての被造物がその人自身のものとして与えられています。
その人がそれを持っているからこそ、それはあなたに与えられています。
その人の中のそれがあるところに、あなたの平安を見なさい。
あなたを包んでいる静けさはその人の中に留まり、この静けさの中から無垢性のうちにあなた達が手を取り合う場である幸せな夢が生まれます。
それは苦痛の夢の中で握り合っている手ではありません。
その手は剣を握っていません。
世界の虚しい幻想にしがみつくのをやめたからです。
かわりに、完成が宿る兄弟の手をとります。
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もし 赦しを越えたところにある輝かしいゴールを知ってさえいれば、あなたはいかに僅かに見えたとしても邪悪さが影を落としているような想念にしがみついていようとはしないでしょう。
なぜなら、心は手に指示して祝福を与えさせたり、神の子を父の家へと導いたりする事もできるのに、その心の中に神が与えていないものを保持するなら、それに対する代償がどれだけ大きなものとなるか、あなたはそのとき理解するからです。
あなたは、父がご自身の住まいとして創造したその人の友でありたいとは思わないでしょうか。
もし神がその人をご自身に相応しいものとして尊重していても、あなたはその人を憎しみの手で攻撃したいでしょうか。
血まみれの手で天国そのものに触れようとしながら、天国の平安を見つけることを望む者などいるでしょうか。
あなたの兄弟は、自分が死の手を握っていると考えています。
その人を信じてはなりません。
その代わりに、ただ自らの手を差し出すだけで、その人を解放できる自分が、いかに祝福されているかを学びなさい。
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一つの夢があなたに与えられていて、その中では、その人はあなたの 救済者であり、憎悪に満ちたあなたの敵ではありません。
その人が見た全ての死の夢をあなたが 赦したという一つの夢が、あなたに与えられています。
憎しみにみちた邪悪な夢を別々に見る代わりに、その人と分かち合う希望の夢です。
この夢を分かち合うのが、なぜそれほど難しく思えるのでしょう。
その理由は、 聖霊から機能を与えられない限り、それは憎しみのために作り出された夢であり、ずっと死に仕え続けることになるからです。
夢が取るどの形も、それぞれ何らかの形で死を求めています。
そして、死という君主に仕える者たちは、死ぬ事を誓った往古の約束を守るために、それぞれに小さな槍と錆びた剣を携えて、分離した世界に礼賛に来ているのです。
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これが、夢についての異なった機能を見る 聖霊に使われないようにと隔離されてきた全ての夢の中の恐れの核心です。
どの夢も、それは攻撃と分離のために作り出されたものですが、分かち合われ時には攻撃や分離の機能を失います。
しかし、夢の世界の中のどんなものであれ、変化や改善の希望がないままに留まることはありません。
ここは不変性が見出せる場所ではないからです。
それがそうであることを真に喜び、永遠なるものをこの世界の中に探そうとする事をやめましょう。
赦しの夢は、自分の外側にある世界を夢見ることから一歩離れるための手段です。
そしてまた、最終的には全ての夢を超えて永遠の生命の平安へと到るための手段です。
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