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ACIM-Text- chapter13-7-10
では、神の最も聖なる神の子は完全に正気です、と父を讃えなさい。
あなたの父はあなたが何も必要としてないと分かっています。
天国ではまさにその通りであり、永遠の世にいるあなたに何が要るでしょうか。
あなたの世界では、確かにあれこれ必要とします。
それは必要なものに不足している世界であり、あなたには確かに何かが欠けているから、そこに自分がいることに気付きます。
ですが、そのような世界にいて自分というものを見出せるでしょうか。
聖霊がいなければ、できないでしょう。
しかし、聖霊のお陰で、確かにできると喜んで答えられます。
聖霊は、二つの世界の間の調停役として、あなたが何を必要とし、あなたを傷つけることにならないものは何かちゃんと分かっています。
あなたに任せておくとなると、所有権は危険な概念です。
自我は、救われるためにものを持ちたがりますが、それは所有物をもって支配する法とするからです。
自我そのもののために所有するのが、自我の根本的な主義、つまり自らのために建てる教会の基礎の隅石です。
そして、自我はあなたに手に入れるようにと命ずるものを全て自我の祭壇へ置くように要求し、あなたにはそうしたもののもたらす喜びを何も残してくれません。
ACIM-Text- chapter13-7-11
自我があなたに必要だというものは、ことごとくあなたを傷つけてしまうでしょう。
自我は、そうしたものを手に入れるようにと繰り返しせき立てておきながら、あなたが得たものを要求して、あなたには何一つ残そうとしません。
そして、手に入れたものは、それを握っているその手からさえもぎ取られ、ちりの中へ放り出されてしまいます。
自我が救いと見るところには、実は分離を見ているので、そのため自我の名によって手に入れたものが何であれ、あなたはそれを失うことになります。
したがって、何が必要なのか自分自身に聞かせてはなりません。
あなたには分かっておらず、自ら勧めることが自分を傷つけることになるからです。
それというのも、あなたが自分に必要だと思うものは単に自分の世界に光が射しこまないようにするのに役立つに過ぎず、このような世界には自分にとって実際何の価値があるのか、とあなたに疑問を持つ気にさせません。
ACIM-Text- chapter13-7-12
聖霊だけが、あなたは何を必要とするのか分かっています。
聖霊は、光への道を妨げたりしないものを全て、あなたに与えてくれるからです。
それなら他に何が要るというのでしょうか。
時間の内にいる間、聖霊はあなたに必要なものを全て与え、必要とする限り補充してくれます。
何であれ、それを少しでも必要とする間は、取り上げたりすることはありません。
しかも、聖霊はあなたが必要とするものはことごとく一時的なものと分かっており、ただあなたが自分でそうしたものを全部脇に置いてみて、必要は全て満たされていると悟るまで使えるに過ぎない、ということも分かっています。
したがって、聖霊は自ら供給するものに投資しておらず、ただあなたがそうしたものを、時間の中で長居するために使わないように確かめます。
あなたが、そこでは気の安らぐ思いをしていないということも分かっており、あなたが喜び勇んで帰郷する日が遅れるのを待つつもりはないのです。
ACIM-Text- chapter13-7-13
では、あなたに必要なものを聖霊に任せておきなさい。
聖霊は、そうしたものに何の重きもおくことなく差し出してくれます。
あなたが聖霊から得るものに危険が伴うことはありません。
それがあなたの心に隠されたまま、自分を傷つける闇の部分になることは絶対にあり得ないと、聖霊が保証してくれます。
聖霊に導かれるあなたの旅は、身軽で気楽な旅となるでしょう。
聖霊はいつも、自ら目的とする旅路の終わりに目を据えて見ているからです。
神の子は外界を旅する者ではありません。
いかに神の子の知覚が神聖なものになろうとも、当人の外側の世界に自分の継承したものはありません。
神の子は内面的に必要とするものは何もありません。
光はただ平安のうちに輝き、それ自体の光線を静かに限りなく拡張させればいいだけだからです。
ACIM-Text- chapter13-7-14
光から遠ざかることになってしまうような、無益な旅路に出るようにとそそのかされる度に、自分は何を本当に望むのか、それを思いだし、次のように言いなさい。
聖霊が私をキリストのもとへ導いてくれるというのに、それよりほかにどこに行きたいでしょうか。
キリストとして目覚める以外、自分に何が必要だろうか。
ACIM-Text- chapter13-7-15
では、喜んで聖霊について行きなさい。
それも、この世界では心の平安を脅かす危険に遭遇するかもしれません。
しかし、それはみな無事に通りぬけて導いてもらえると信頼して行きなさい。
犠牲を捧げる祭壇の前に跪き、失うのは確実だとわかっているようなものを求めたりしてはなりません。
自分が持ち続けるようになることが確かなもので満足し、気を落ち着かせなさい。
あなたは神の平安に満つるところへと静かな旅路に乗り出すからです。
そして、そこでは神があなたを静かな心境にしてくれるでしょう。
ACIM-Text- chapter13-7-16
私の心の中では、あなたはすでに自分を引き止めようとする誘惑をことごとく乗り越えています。
私達は、神からの贈り物である静寂への道を一緒に歩んでいるのです。
私をあなたの胸に留めておきなさい。
あなたには自分の兄弟たち以外に何を必要とするでしょうか。
私達は、あなたに心の平安を回復させるつもりですが、その平安は一緒に見つけなければなりません。
聖霊は、あなたが私達について、そして自分自身に目覚めるようにと教えてくれます。
こうして、目覚めることだけが時間の中で本当に果たすべきことです。
この世界からの救いはただここに見出せます。
私の平安をあなたに与えましょう。
この世界がただ後で取り上げるために差し出したもの、そのようなもの全てと引き替えに、この平安を私から喜んで受け取りなさい。
そして、共にその平安を世界中の悲しげな顔を光で覆うように広げ、こうして私達の兄弟たちをこの世界から隠し、この世界を兄弟たちから隠しましょう。
ACIM-Text- chapter13-7-17
私達はキリストの購いの賛歌を一人で歌うことはできません。
私に課せられた仕事は、私の歌声と共に全ての人の歌声が高らかになるまで完了したとは言えません。
とはいえ、その賛歌は私のものではありません。
それは私があなたに与えるように、父から私に贈り物として聖霊を通じて与えられました。
その響きは、最も神聖な神の子の心から悲しみなど払い除け、そこには悲しみが残るはずはありません。
癒しは時間の内では必要なことです。
なぜなら、悲しい状態にあるところに永続的な喜びは確立できないからです。
あなたが住んでいるのはここではなくて永遠の世界です。
それは、夢の中で旅をしているにすぎず、その間ずっと何事もなく自分の国にいます。
あなたがいかにして自分を思い出すのか、それを教えました。
あなたの大切な部分をなす一人ひとりに感謝しなさい。
こうすることにより、まさに神の子は自分の純粋さを父に感謝することになるのです。
奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編13章 「罪悪無き世界」目次