奇跡講座テキスト編17章17-5 癒された関係

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編17章「癒しと神聖な関係」17-5本文

 

17章17-5 癒された関係

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聖なる関係はこの世界で生活する内に、聖なる瞬間が形に現われたものです。

救済について言える全てのことと同様、聖なる瞬間は実用的な手立てであり、その瞬間がもたらす結果によって証明されます。

聖なる瞬間が役に立たないということは絶対にありません。

それを経験する時には、必ず実感として分かります。

しかし、その表現が伴わないと忘れてしまいます。

聖なる関係は、その経験を絶えず思い出させ、経験するうちにその関係が本来の姿となります。

そして、神聖ではない関係はいわばその作り主を崇めて止めどなく口ずさむ憎しみの歌だとすれば、神聖な関係はそうした関係を救ってくれる存在を褒めたたえる幸せな歌です。

 

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神聖な関係は、 実相の世界を知覚するようになるための重要な一歩であり、学習の結果です。

それは、古い神聖ではない関係を変化させて、新たに見ることです。

神聖な関係は、教えることで達成された現象です。

その全ての面、すなわちそれが始まり、発展し、達成される全ての面において、神聖ではない関係と逆の状態を現しています。

難しいのは始めの段階だけなので、気を楽に持てばいいのです。

始めが難しいというのは、関係をもつ目標が突然それまでのと真反対に向けられるからです。

こうしたことが、そうした関係を 聖霊の目的にそって使ってもらうために差し出されると、最初に起こります。

 

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こうして、招待すれば、すぐさま受け入れられ、入ってきて欲しいと頼めば、 聖霊は一時も無駄にせずに、さっそく実際に起こることを体験させます。

すぐに 聖霊のゴールがあなたのゴールに取って代わります。

こうしたことは、極めてすみやかに達成されますが、このプロセスはその関係が乱れたように思わせたり、ひびがはいったようで胸苦しい思いさえさせたりします。

その理由はとてもはっきりしています。

そのような関係は、そのままではもとの目標から外れているのは確かであり、それが受け入れられた目的にもそぐわないことは明らかだからです。

そうした神聖ではない状態では、自分のゴールだけがそのような関係を意義あるものとしていたように思えます。

それが、今となっては、何の意味もないと思えてきます。

この時点で、多くの関係は不仲になっており、そうなると別の関係に関わり始めて古いゴールの追求を再開します。

それというのも、一旦神聖ではない関係に神聖な目標を受け入れると、絶対に後戻りはできないからです。

 

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自我の誘惑は、こうして目標が移るにつれて実に強烈になります。

なぜなら、そのような関係は未だに、以前のゴールに全く何の魅力も感じなくなるほど十分に変化してはおらず、その関係を構成しているものは、新しい目的にかなうには不適切だという認識で「脅かされている」からです。

その関係のゴールと、その関係を構成しているものとの間に、矛盾があるのは一目瞭然で、その二つは成り立つはずがありません。

しかし、今、ゴールは変えられませんでしょう。

それは神聖ではない関係にしっかりと組み込まれているので、関係を目的に合うように変えるしか道はありません。

こうしたうってつけの解決法こそ、この矛盾から抜け出す唯一の方法だと見て取り、それを受け入れるまで、そのような関係をかなりの負担だと感じるかもしれません。

 

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もっとゆっくり目標を移そうとすると、そこに生じる相違点がはっきりしなくなり、歩みが遅いと 自我にその一つひとつを自らの好みに合わせて解釈し直す時間を与えてしまうので、必ずしも親切とは言えません。

目的を急進的に移すことだけが、全ての関係は何のためなのかということについて心を完全に変える誘因となりえます。

こうした変化は、それが進み最終的に達成されるにつれ、徐々に有益で喜ばしく思えてきます。

しかし、最初はそうした状態をかなり不安定だと感じます。

二人の人が自分自分の神聖ではない目的のために関わり始めた関係が、突然、神聖なことをそのゴールとして持つことになります。

その二人が、自分たちの関係をこの新たな目的の観点からじっくり考えてみると、ぞっとせずにはいられないでしょう。

自分たちの関係をどう見るかということも、かなり混乱してくるかもしれません。

しかも、以前の秩序だった知覚の仕方は、もはや二人で達成しようと同意した目的に役立たなくなってしまいました。

 

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今こそ信頼すべき時です。

このゴールを自分のために定めてもらうことです。

それこそ信頼心のなせるわざと言えます。

信頼することで得られるものを教えてもらった今、信頼心を放棄してはなりません。

もし、 聖霊が関係を受け入れてくれたと信じたのなら、その 聖霊が導くことを引き受けたものを、清めるためにもいてくれるということを、どうしていまだに信じられないのでしょうか。

辛い思いをさせられているだけのような時にも、自分の兄弟を信頼しなさい。

ゴールは確かに定まりました。

すなわち、正気で関わることこそあなたの関係の目的です。

あなたは、今、自分が正気とは言えない関係にあると分かっており、そのゴールに照らしてみてそうだと認めました。

 

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そこで 自我はこうした関係を、あなたの以前のゴールが極めて適切でもう一つの関係に取って代わらせようと、あれこれ助言しようとします。

あなたが悩みの種から逃れられる方法は、自分の兄弟を手放すことだけであるとか、もしそこまでしたくないのだとすれば、完全に手を切る必要はない、などです。

ただし、自分の正気を取り戻すためには、兄弟に関する空想の主な領域は除いておかなければならない、などです。

こうしたことに今、耳を傾けないことです。

あなたに答えてくれた存在を信頼しなさい。

確かに聞き入れています。

しかも、とてもはっきり答えてくれていないでしょうか。

あなたは今、完全に正気を失っている訳ではありません。

その存在が、あなたにそれ以上言いようもないほどはっきりと、言うべきことを伝えたのに、それを否定できるでしょうか。

たとえ当惑している最中だとしても、今しばらく信頼してほしいと頼んでいます。

そのうち、そうした当惑はなくなるでしょうし、自分が信頼していたのは正しかったと判明し、すばらしい確信が湧いてくるのが分るでしょう。

今となって、その存在を見捨てたり、兄弟を見捨てたりすることのないようにしなさい。

この関係は聖なるものとして生まれ変わったのです。

 

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自分が理解できないことでも、それを喜んで受け入れ、その理解できないことの目的がそれ自体を神聖にするために働いていることを知覚するにつれて、自ずと説明されるようにさせなさい。

自分の関係がうまく行かなく、兄弟のせいだと非難する機会にたびたび出くわすでしょうが、それは時々その関係には何の目的もないように思えるからです。

張り合いになるものがないような気がして胸がうずくようになり、かつて満足感を追求してあれこれ手をつくし、これで満足と思えたことが思い浮かびます。

実際にあなたが見つけたのは惨めな思いだったことを、今忘れてしまって、衰えかけているあなたの 自我に命を吹き込んだりしないことです。

あなたの関係は中断してなどいないからです。

それは既に救われています。

 

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あなたは 救済への道程においてはまだまだ新米で、道が分らなくなったと思うでしょう。

自分の道を失ったことは確かです。

しかし、これで失敗したとは思ってはなりません。

心を新たにして、自分の兄弟と一緒に再出発したのだということを覚えておきなさい。

そして、兄弟と手に手を取って、今あなたが思い込んでいるより、遥かに見覚えのある道に沿って歩みなさい。

あなたが永久不変の目標を思い出すようになるのは確実ではないでしょうか。

あなたは神のゴールそのものを選んだに過ぎなく、それに向かうという真の決意をなくしたためしはないからです。

 

ACIM-Text- chapter17-5-10

あなたの選択を喜ぶ声はこだまし、神の子としての身分にある者たちを通じて至るところで自由の歌声が聞かれます。

聖なる瞬間にあなたは大勢に加わり、その人たちもあなたに加わったのです。

自分の選択故に、侘しい思いをする羽目になるなどと思わないことです。

なぜなら、神自らあなたの聖なる関係を祝福してくれたからです。

神の祝福に加わることにし、自分がそれに祝福を与えずにおいたりすることのないようにしなさい。

今それに必要なのはあなたの祝福だけなので、それが済めばそこに 救済があることに気づくかもしれません。

救済を責めたりしないようにしなさい。

なぜなら、それはあなたのために来たからです。

その代わりに一緒になって歓迎しましょう

それは、あなたに兄弟との関わりを持たせて心を一つに結ばせるためにきたのであり、そうして関わり合ううちに神の子としての身分全体が一緒に祝福されるからです。

 

ACIM-Text- chapter17-5-11

あなたは、 聖霊に自分達の関係に入ってもらえるようにと一緒に招待することにしたのです。

そうでなかったら、入ってはこなかったはずです。

あれ以来、あなたはたくさん間違いを犯したかもしれませんが、 聖霊の働きを助けるために並外れの努力もしてきました。

聖霊はあなたがしてくれたこと全てに対して、深く感謝することを忘れてはいません。

それに間違ったところは、全く見もしません。

あなたはそれと同じくらい自分の兄弟に感謝してきたでしょうか。

終始一貫してその努力のほどを評価し、間違いを見過ごしてきたと言えるでしょうか。

それとも間違っているように見えることばかり目について、感謝の念は揺らめき薄らいでしまったでしょうか。

ことによると、今や自分自身が居心地の悪い事態にいる責任を、その人に被せようとする作戦行動にでているかもしれません。

そして、お礼どころか感謝の気持ちを欠いているために、自分自身、聖なる瞬間を表現できなくなるうえに、それを見失ってしまうのです。

 

ACIM-Text- chapter17-5-12

瞬間的に経験したことは、それがどんなに強烈なものだろうとも、時間が経つにつれてその印象は薄らぎ、忘れがちになります。

時間を意識していても、そうした経験に輝きや優雅さを保たせることが必要で、その中に隠してはいけません。

その一瞬はそのまま残っています。

ですが、あなたはどこにいるのでしょうか。

自分の兄弟に感謝するとは、聖なる瞬間の真価を認めることであり、その成果を受け入れ分かち合えるようになります。

自分の兄弟を攻撃すると、聖なる瞬間を失うというのではなく、その影響力を失わせることになるのです。

 

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あなたが聖なる瞬間を受け取ったことは確かですが、自分でそれを使えないような状況を設定してしまったかもしれません。

その結果、それがまだ自分にあるとは気づかないのです。

それを表現したものから自分自身を切り離して、それが自分のためになることをもたらしてくれるというのに、それを否定しています。

なぜなら、自分の兄弟を攻撃する度に、ますます強く否定しているからです。

攻撃することで自分自身が見えなくなるに違いないからです。

そして、自分自身を否定しておいて、自分が何を授かり受け取ったのか気づこうとしても、それは不可能です。

 

ACIM-Text- chapter17-5-14

真理そのものなる神聖な場に、あなたは兄弟と一緒に立っています。

ここにこそゴールとしたものがあなたと共にあります。

そのゴールが自ずとそれを達成するために、喜んでその段取りを整えてくれるとは思わないでしょうか。

今のところ、目的として既に受け入れたことと、そのための手段との間にこうした同じような食い違いが見られることが、あなたを苦しめるように思えますが、実は天国を喜ばすことになります。

もし、天国があなたの外にあるのなら、その喜びを分かち合うことはできません。

しかし、それはあなたの内にあるので、そうした喜びもあなたのものです。

あなたが目的を同じくすることは確かですが、そのための手段は未だにてんでんばらばらです。

しかし、ゴールはしっかり定めてあり、変更できません。

だから、ゴールが確かなら、その手段もきっと適切なのを使うことになるでしょう。

そして、そうだということを神の子としての身分にある者たちと喜び合うでしょう。

 

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あなたが自分の兄弟に、本当に惜しみなく与えた贈り物のことに気づき始め、それを受け入れるにつれて、聖なる瞬間の及ぼす影響も受け入れるようになり、それを使って自分の過ちを全部訂正し、そうしたことがもたらした結果から自由になるでしょう。

そして、こうしたことを学ぶと、神の子としての身分にある者全員をどうすれば解放できるのかも学んだことになるので、あなたに解放感を味合わせてくれた存在に感謝し、喜んでそのやり方を提供するでしょうし、その存在はあなたを通してそれを広めてくれることでしょう。

 

 

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編17章「癒しと神聖な関係」目次

17-1  空想を真理へと運ぶ

17-2 赦された世界

17-3 過去からの影

17‐4 二つの絵

17-5 癒された関係

17-6 ゴールを定める

17-7 信を求める呼びかけ

17-8 平安の条件 

 

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編、ワークブック編、マニュアル編 各目次

テキスト編 1章~31章 目次

ワークブック編 レッスン1~365 目次

教師のためのマニュアル編 1~29 目次

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目次

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