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奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編17章「癒しと神聖な関係」17-1本文
17章17-1 空想を真理へ導く
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神の子の裏切り行為というものは幻想の中ににあるだけで、「数々の罪」は全て自分の想像に過ぎません。
神の子の実在は永遠に罪なき状態にあります。
赦される必要はありませんが、目を覚ます必要はあります。
夢の中においては、自分を裏切り、兄弟を裏切り、神をも裏切りました。
しかし、夢の中で為されたことは実際に為されてはいません。
そのことを夢に見ているものに納得させようとしても不可能だというのは、そもそも夢とは実在を錯覚することだからです。
目覚めた時にのみ、幻想から完全に解放されるのであり、ただそうなった時に、幻想は実在に何の影響も与えておらず、変えもしなかったことが完全に明らかになります。
あなたは、あれこれ空想して実在を変えてみようとします。
これこそあなたが空想する目的です。
実在そのものを変えられる訳ではなく、実在が違うものであってほしいと願う心の中でなら、思うように空想することはできます。
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すなわち、実在を変えたいという自分の願望だけが恐ろしいということです。
それは、あなたが自ら望むことで自分の願いを達成したものと思い込むからです。
ある意味では、このような奇妙な立場にあることで、自分の力を認めることになります。
しかし、それを歪めて「邪悪」なことに捧げようとすれば、真実では無くしてしまいます。
矛盾することを頼もうとする二人の主人にあなたは忠実に仕えることできません。
自分が空想の中で使うものは真理には拒まれることになります。
しかし、あなたが真理に渡して自分のために使ってもらおうとするものは空想に害されことなく安全です。
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奇跡には難しさの順序があるに違いないとしてそれに固執すれば、あなたは自分には真理に渡したくないものがいくつかあると言っているだけのことです。
真理はそうしたものに手が出せないとあなたは信じていても、それはただ自分で真理から離しておくつもりでいるからです。
簡単にいえば、空想にも現実的な面をいろいろ残しておきたいという願いを持っているために、苦しみを全て癒せる力というものを信頼できずにいます。
こうしたことが自分で全体的な評価をしようとするときどのように影響するか、それに認識しさえすればいいのです。
あなたは、自分自身のために保存しようとするものを、自分を解放してくれる存在から取り去ることになります。
それを戻さない限り、実在を総体的に見てみようとしても、あなたの見方は歪曲されて訂正されていないものになるのは必然的です。
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あなたがそうであって欲しいと思う限り、奇跡に難しさの順序があるという幻想を自分で持ち続けることになります。
それというのも、あなたは実在のある部分を一人の教師に与え、ある部分をもう一人の教師に与えることなので、実在にそうした順序を定めてしまったからです。
こうして、真理の一部分をある方法で処理し、他の部分は別の方法で処理することを学びました。
真理をばらばらにすると、それを無意味なものにし破滅させてしまいます。
実在に順序があるとすることは理解することのできない見方であり、実のところ全く比較にもならないような、実在に対する評価基準です。
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あなたは真理を空想に導けるとか、錯覚した見方で真理が何を意味するのか習えると思っているのでしょうか。
幻想の中では真理に何の意味もないのは確かです。
真理の意義を評価する基準は真理そのものでなければなりません。
真理を幻想に持ってこようとするなら、幻想を真実だとし、自分がそれを信じていることを正当化して幻想を持ち続けようとすることになります。
しかし、幻想を真理に譲れば、幻想は真実ではないと真理が教えてくれ、そのようなものから脱出することができます。
真理から逸れた想念を一つたりとも残しておこうとしてはなりません。
そうしないと、実在に順序を定めることになり、それがあなたを閉じ込めてしまうに違いありません。
実在には何の順序もありません。
なぜなら、そこにあるものは全て真実だからです。
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では、真理の外に留めていたものを全部、真理というものを知っている存在に渡す気になりなさい。
そうすれば、その存在によって全てが真理へと導かれます。
分離状態からの 救済は完全に成されます。
そうでなければ、全く成されないも同然です。
あなたはこれを達成したいという気持ちを自分自身もつこと以外、何も心配する必要はありません。
その存在が達成してくれるのであって、あなたがするのではないからです。
しかし、他の人が自分の問題を空想することで解決しようとしているからといって、あなたが動揺し心の平安を失うなら、あなたは全く同じようなことをして自分自身を赦せないと拒否しているようなものだということを覚えておきなさい。
こうして、あなたは真理と 救済から二人を引き離しておこうとしています。
その人を赦すことで、あなたは二人で否定していたものを真理に戻すことになります。
そうすれば、 赦しを自分で与えたところに見いだすでしょう。
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