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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第8章 「帰還への旅」8-6本文
第8章 8-6 神の宝
ACIM-Text- chapter8-6-1
私たちは一なる子の共同の意志そのものであり、一なる子の全一性は全ての人たちのためにあります。
私たちは共に出発することにより神のもとへ戻る旅路を始め、共に旅を続けながら兄弟たちを仲間に加えていきます。
私たちの強さが増す度に、それが全ての人に差し出され、それによって兄弟たちもまた自分の弱さを捨てさり、その人たちの強さを私たち加えることが出来るようになります。
神の歓迎が私たち全員を待ち受けており、私があなたを歓迎しているのと同じように、神は私たちを歓迎することでしょう。
この世界が差し出すものが何であれ、それのために神の国を忘れてはなりません。
ACIM-Text- chapter8-6-2
この世界は、神とその聖なる神の子たちの力と栄光に、何一つ加えることは出来ません。
しかし、もし、神の子たちがこの世界を見つめているなら、それがその人たちの目を眩ませ、父なる神を見えなくすることは出来ます。
あなたはこの世界を見つめながら、神を知るということは出来ません。
どちらか一方だけが真実です。
どちらが真実なのか、その選択はあなたが下すべきものではない、とあなたに知らせるために私は来ました。
もし、それがあなたの下すべき選択であったのなら、あなたは自分自身を破滅させていたでしょう。
けれども、神自身の被造物たちを永久に創造した神は、その人たちが破滅されることを意志しませんでした。
神の意志は、あなた自身からではなく、あなた自身についてのあなたの幻想から、あなたを救いました。
神は、まさしくあなた自身のために、あなたを救ったたのです。
ACIM-Text- chapter8-6-3
神の王国に対してこの世界は何の力もないので、この世界が拒否している神を、私たちは賛えましょう。
神によって創造された者は誰一人、永遠であるもの以外にはどんなものにも喜びを見いだせません。
それは、それ以外のものがその人から奪われているからではなく、その人に相応しいものがそれ以外にないからです。
神と神の子たちとが創造するものは永遠であり、こうしたことに、ただこうしたことだけに、神と神の子たちの喜びがあります。
ACIM-Text- chapter8-6-4
放蕩息子のたとえ話を聞いて、神の宝とは何であり、あなたの宝とは何であるのか、それを学びなさい。
愛情深い父親をもつ息子は、家出をし、何の価値もないもののために全てを浪費してしまったと考えました。
しかし、その時は、そのようなものには価値がないとは、彼は理解していませんでした。
彼は、父のもとへ戻るのを恥ずかしく思っていましが、というのも自分が父を傷つけたと考えたからです。
ところが、彼が家に戻った時、父は喜んで彼を迎え入れました。
それは、その息子こそまさしく父の宝だったからです。
父親はそれ以外他に何も望んではいなかったのです。
ACIM-Text- chapter8-6-5
神は、神の子のみが神の唯一の宝なので、神はただその神の子だけを求めます。
神が神自身の被造物たちを望むのと同じように、あなたはあなたの被造物たちを求めます。
あなたの被造物たちは、あなたから聖なる三位一体への贈り物であり、あなた自身が創造されたことに対する感謝で創造されたものです。
あなたが自分の創造主を離れたことがないのと同じように、あなたの被造物たちがあなたを離れることはなく、神が神自身をあなたへと拡張したのと同じように、あなたの被造物たちがあなたの創造を拡張させます。
神自身の被造物が、実在しないものの中に喜びを見い出せるでしょうか。
それに、神の被造物と、神の被造物と同質のものとして創造されたものたち以外に、何が実在するでしょうか。
創造という贈り物を与えてくれた父をあなたが愛するのと同じように、あなたの被造物たちもあなたを愛します。
その以外他には永遠の贈り物はありません。
したがって、それ以外他には真実の贈り物はありません。
そうであるなら、どうしてそれ以外の何か他のものを受け入れたり与えたりすることで、喜びが返ってくることを期待できるでしょうか。
それに、喜び以外の何をあなたは望むのでしょうか。
あなたは自分自身を作り出さなかったし、自分の機能も作り出しませんでした。
あなたは、ただその両方に相応しくないものになるという決断したに過ぎません。
けれども、あなたは神の宝でなので、自分自身を価値のないものには出来ません。
そして、神が価値を置くものには価値があります。
それの真価を疑う余地はありません。
なぜなら、その価値は神が神自身をそれと分かち合い、その価値を永久に確立したということにあるからです。
ACIM-Text- chapter8-6-6
あなたの機能は、あなた自身の宝を創造することで、神の宝を増大することです。
あなたに対する神の意志は、あなたのための神の意志です。
神の喜びは創造することにあり、神があなたの創造を差し止めるようなことはありません。
あなたは神と同じようにしか、喜びを見い出すことは出来ません。
神の喜びはあなたを創造することにあります。
そして、あなたも神と同じように自分を拡張させられるように、神は神自身の父性をあなたへと拡張させます。
あなたは神を理解していないので、こうしたことを理解しません。
自分自身の機能を受け入れない者は、誰もそれが何なのか理解できません。
そして、自分が何であるかを分からない限り、誰も自分の機能を受け入れることは出来ません。
創造は神の意志です。
神の意志は、創造する者としてあなたを創造しました。
あなたの意志は、神の意志と分離したものとして創造されたのではありません。
それ故に、あなたは神が意志するように意志せずにいられません。
ACIM-Text- chapter8-6-7
「意欲の無い意志」とは、実際には何の意味もない矛盾した表現なので、何の意味もありません。
あなたが自分は神と共に意志する意欲がないと考えている時、あなたは考えていません。
神の意志とは、まさしく想念です。
神の意志が想念によって反駁されることは有り得ません。
神は神自身と矛盾せず、神と同質である神の子が、自分自身や神と矛盾することも有り得ません。
けれども、神の子の想念は非常に強力なので、もし、自ら選択するなら、自分で神の子の心を幽閉することさえ出来ます。
この選択が、神の子の機能を自分自身にとって知られざるものとしてしまいますが、創造主にとっては、決してそのようになることはありません。
そして、それは創造主にとって知られざるものではないからこそ、それは永遠に神の子にとって知ることが可能なものです。
ACIM-Text- chapter8-6-8
あなたが自分自身に問うべき問いが一つだけあります。
それは、「私は、私のための父の意志を知りたいと思うだろうか」というう問いです。
神はそれを隠すことはしません。
神はそれを私に明らかにしましたが、それは、私が神にそれを尋ねたからであり、神が既に授けていたものについて私が学んだからです。
私たちの機能は共に働くことです。
というのは、私たちは互いから離れて機能を果たすことは全く出来ないからです。
神の子の全一の力は、私たち全ての人の中にあるのであって、単独の私たち一人ひとりの中にはありません。
神は私たちを一人にしておこうとはしませんが、それは神自身がひとりでいることを意志しないからです。
それ故に、神は神の子を創造し、神と共に創造する力を神の子に与えたのです。
私たちの被造物は私たちと同じように神聖であり、私たちは神と同じように神聖な神自身の子です。
私たちは自らの被造物たちを通して、自分の愛を拡張させ、こうして聖なる三位一体の喜びを増大させます。
あなたにはこうしたことを理解していませんが、その理由は、神自身の宝であるあなたが、自分自身を価値あるものとして見なしていないからです。
この信念があるため、あなたは何も理解することは出来ません。
ACIM-Text- chapter8-6-9
私は神と共に、神があなたに定めた価値についての叡智を分かち合っています。
私のあなたに対する献身は、神からのものです。
それは、私自分と神についての私の叡智から生まれたものです。
私たちは分離することは有り得ません。
神が合わせたものは離すことは出来ません。
神は全ての神の子たちを神自身とひとつに合わせています。
あなたは自分の生命と自分の実存から分離することなど出来るでしょうか。
神へ向かう旅路とは、自分が常にどこにいるのか、そして自分は永遠に何であるのか、それについての叡智を再び目覚めさせることに過ぎません。
それは距離の無い旅路であり、今まで一度も変わったことのないゴールを目指しています。
真理はただ体験することしか出来ません。
言葉では言い表すことが出来ずく、説明することも出来ません。
私は真理の条件をあなたに自覚させることは出来ますが、真理の体験自体は神からのものです。
力を合わせれば、私たちはその条件を満たすことが出来ます。
しかし、真理はひとりであなたに訪れます。
ACIM-Text- chapter8-6-10
神があなたの為にと意志したものは、あなたのものです。
神は神自身の意志を神の宝である神の子に与えました。
それが神の子の宝です。
神のこころがそうであるように、あなたのこころはあなたの宝がある場所にあります。
神に愛されているあなたは、完全に祝福されています。
このことを私から学びなさい。
そして、あなたと同じように祝福されている全ての者たちの聖なる意志を解放しなさい。
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