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奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編14章 「真理をめざす教え」より
14章14-2 幸せな学習者
ACIM-Text- chapter14-2-1
聖霊は幸せな学習者を必要としており、 聖霊の使命は幸いにもその人によって為し遂げられることになります。
惨めな生活に歯を食いしばって固執している者は、まず自分が惨めで不幸せだと気づく必要があります。
聖霊がこのように対照してみせないことには教えられないというのも、あなたは惨めな状態にいるというのに、それが幸せというものだと信じているからです。
こんなことですっかり混乱してしまったので、絶対にできないことをできるようになろうとやり始め、できるようにならない限り幸せにはなれないものと信じています。
それに、こういうはなはだ奇妙な学習目標を達せるかどうか、それが懸かっているその土台自体に、全く何の意味もないということを悟っていません。
とはいえ、あなたにとっては未だに意味があるのかもしれません。
無意味なものを信じて、自分の捜す「宝物」を見つけるつもりでいます。
すでに気が重い上に、さらにもう一つ重荷を背負い込むことになります。
何の価値もないものを信じて、大切にするつもりでいます。
ガラスの欠片や塵の粒子、 身体や戦争も、あなたにとっては一つのことです。
もし一つでも価値の無いものを大事にするなら、そんなものさえ貴重な物になり得るし、偽物をいかに本物にするか習えるとも信じていることになってしまうからです。
ACIM-Text- chapter14-2-2
聖霊はあなたのいるというところで見ながらも、本当はあなたが他のところにいると分かっており、単純なことを教えるのに、真理は真実であるという基本的な教えから始めます。
これこそあなたが習う一番難しい教えであり、最終的に学ぶのはただこれだけです。
こうした単純なことが歪んだ心にとっては非常に難しいのです。
何でもないことを色々と歪曲してしまっているのを考えてみなさい。
それに関連して何とも妙な姿や感情、行動や反応をあれこれ仕組んできたことでしょうか。
あなたには、単純な真理ほど馴染みのないものはないし、耳を傾けたがらないものは他に何も見当たりません。
真実であるものとそうでないものとの明らかな差異は全く一目瞭然にも関わらずそれが分かっていません。
何の価値もない宮殿を建て、そこで立派な服を着たりしているからといって、自分は金の冠をかぶった王様だと信じ込むような者には、単純なことや誰にでも分かるようなことがはっきり分からないようです。
ACIM-Text- chapter14-2-3
聖霊はこうしたことを全て見た上で、単にそれは全て真実ではないと教えるだけです。
幸せだと思っていない学習者は価値のないことを自分自身に教えてしまい、勘違いしてそれが価値のないことではないと信じてしまう為、その人達に 聖霊は揺ぎない穏やかさでこう言ってくれます。
真理は真実です。
他のものは何も問題ではなく、何一つ真実ではありません。
それに真理以外のものは全く存在しません。
あなたが自分でできるようになる必要があるので、今できていなことを一つあなたのために指摘しておきましょう。
それは、あなたが実在しないものを信じて自分を欺いているということです。
私を信頼してくれれば、その信頼を置くべき神聖な場にそっと置くつもりです。
あなたはそこで、ごまかしではなくただ実に単純な真理を見つけます。
そしてその真理を理解できるので、それを愛するようになります。
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真理を作ったのはあなたではないし、 聖霊が作ったのでもありません。
ただ、神がそれは真実だと知っているように、 聖霊もそれが分かっています。
聖霊は真理の光を暗闇にもたらし、あなたの上に輝かせてくれます。
この光景をあなたの兄弟が見て、このような光はあなたが作ったものではないと気付き、あなた自身に見えないものまでも見えてきます。
その兄弟たちはこのような光がもたらす教えを喜んで学ぶでしょう。
実在しないものとその為せる業全てから解放されるということを教えてくれるからです。
絶望的な状況に縛りつけられているような気持ちにさせる重い鎖に、あなたが光をあてて見せてやるまで、それが実在しないものだとは思ってもみません。
ところが確かに鎖は消えてなくなっています。
だから、それは実在していなかったに違いありません。
あなたにもそのことが分かってきます。
まずあなたが兄弟たちに喜びと解放感を教えたので、その兄弟たちがあなたに解放感と喜びを教えてくれる師となるでしょう。
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真理は真実であると誰かに教えるなら、自分も一緒にそれを学んでいることになります。
だから一番難しく思えたことが一番簡単なことだったのだと分かってきます。
喜んで学ぶ人になりなさい。
実在しないものを自分にとって全てとする方法など決して学べません。
ただそんなことを自分の目標としていたと知れば、いかに馬鹿げたことをしていたか認めることです。
そして、それは取り消されているのを喜びなさい。
自分のしていることをただ正直に見つめる気になったときには、それが取り消されているのは確かだからです。
「実在しないもので満足したりしないように」と以前私が言ったのは、実在しないものが自分を満足させてくれるはずだとあなたは信じてきたからです。
しかし、絶対に満足させてはもらえません。
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喜んで学べるようになりたいなら、まず自分で習ったことを全て 聖霊に譲って取り消してもらわなければなりません。
そのあと真理は真実であるという揺るぎない土台に基づいて、すばやく提示される喜ばしい教えを学び始めることになります。
その土台に築かれたものは確かに真実であり、真理のうえに築かれているからです。
あなたの前には恵み深い優しさに満ちた学ぶための世界が開けます。
真理を目の前にして、あなたが後を振り向くようなことはないでしょう。
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学ぶことを喜びとする者はここで学ぶための条件を満たしていると同時に、神の国の叡知を自分のものとする条件をも満たしています。
こうしたことは全て 聖霊の計画の中にあるので、それに基づいてあなたを過去から解放し、自由な身となれる道を開いてくれます。
真理は確かに真実だからです。
それ以外のものであったことはなく、それ以外の何であり得るでしょうか。
このような簡単な教えこそ、あなたを暗闇に閉じ込めている扉、それも永遠に鍵がかかっているものと信じ込んでいる扉を開く鍵です。
自分でこの実在しない扉を作ったのであって、その奥には本当に何もありません。
その鍵とは単に、実在しないものからなる姿や形やそれに対する恐れを、その持てる輝きで消し去る光のことです。
この自由への鍵を キリストの手から受け取りなさい。
キリストはあなたも一緒に光をもたらす聖なる仕事をするようにと、その鍵を手渡してくれます。
それというのも、あなたは兄弟たちと同じで、光はすでに暗闇に射し込み自分は眠りから解放されているというのに、それに気づいていないからです。
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解放された兄弟たちをよく見て、どうすれば闇から自由になれるか教えてもらいなさい。
あなたの内なる光が兄弟たちを目覚めさせ、目覚めたからには、あなたを眠らせておくようなことはしないでしょう。
キリストの心眼による心像は知覚するやいなや自分のものとなります。
はっきり見えてくると、その全てが神聖です。
それが難なく分って心に安らぎを覚え、その安らぎは胸を打たずにはおかないので、こんなにやさしい真理を否定するのは不可能だと悟るでしょう。
他には何も無いからです。
神はいたるところに居るし、神の子はあらゆるものと一緒に神のうちにあります。
これが本当なら、神の子が悲しい歌など歌っていられるでしょうか。
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