Contents
奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第6章 「愛のレッスン」より6-5-A本文
第6章 6-5-A 《所有する為には、全ての人に全てを与えなさい》
ACIM-Text- chapter6-5-A-1
あなたの 身体と 自我と夢が消え去った時、あなたは自分が永遠に存在し続けると知るでしょう。
おそらくあなたは、こうしたことは死を通して為し遂げられると思うでしょうが、死を通して達成されるものどな何もありません。
死は実在しないからです。
あらゆることは、生命を通して為し遂げられます。
そして、生命は心に属し、心の中にあります。
身体は生きることもなければ、死ぬこともありません。
生命そのものであるあなたを、 身体の中に包み込むことは出来ないからです。
私たちが同じ心を分かち合っているのであれば、私が死を乗り越えたのだからあなたも死を乗り越えられます。
死とは何も決断しないことにより葛藤を解決しようとする試みです。
自我が試みる他の不可能な解決法と同じように、それは役立ちません。
ACIM-Text- chapter6-5-A-2
神は 身体を作りませんでした。
なぜなら、 身体は破壊することが出来るものであり、従って、それは神の国に属するものではないからです。
身体は、あなたが自分は何であると考えているかを象徴するものです。
それは明らかに分離の為の手立てであり、それ故に、それは存在しません。
聖霊は、いつものように、あなたが作り出したものを取りあげて、それを学びの手立てへと変換します。
同じくいつものように、 聖霊は、 自我が分離の為の論証として使うものを、分離に反する実証として解釈し直します。
心が 身体を癒せても 身体は心を癒すことができないとすれば、心は 身体よりも強いに違いありません。
奇跡の一つひとつが、このことを実証します。
ACIM-Text- chapter6-5-A-3
私が既に述べたように、 聖霊は奇跡の為の動機付けです。
聖霊は常に、分かち合えるのは心だけなのだから心だけが実在していると、あなたに告げます。
身体は分離しており、従って、あなたの一部分であるはずがありません。
一つの心に属するということは意味が成立しますが、一つの 身体に属するというのは意味が成立しません。
ということは、心の法則によれば、 身体は無意味だということになります。
ACIM-Text- chapter6-5-A-4
聖霊にとっては、奇跡に難しさの順序はありません。
これについては、今ではあなたにとって十分に聞きなれたものとなっているでしょうが、未だに信じられるものとなってはいません。
従って、それが言わんとすることをあなたは理解しておらず、活用することが出来ないでしょう。
私たちは、神の国の為に達成すべきことがあまりにも多いのだから、このとても重要な概念を
見落とす訳にはいきません。
この概念こそ私が教えている思考体系であり、またあなたにも教えてもらいたい思考体系の真の礎石とも言えるものです。
あなたはそれを信じないで奇跡を成すことは出来ません。
なぜなら、これこそ完全に平等であると信じることだからです。
ただ一つの平等な贈り物だけが、同等である神の子たちに向けて差し伸べることの出来るものです。
その贈り物とは、相手を完全に賛美し感謝する気持ちです。
それ以上でもなければ、それ以下でもありません。
範囲というものがなければ、難しさの順序は無意味となり、あなたが兄弟に差し出すものには範囲があってはなりません。
ACIM-Text- chapter6-5-A-5
神の元へ導いてくれる 聖霊は、コミュニケーションを実在へと変換します。
それはちょうど、 聖霊が究極的には知覚を叡智へと変換するのと同じです。
あなたは自分のコミュニケーションの内容をを失うことはありません。
このような知覚の狂気が、それをまさに恐ろしい知覚とします。
聖霊は、 身体を単なるコミュニケーションの手段と見ています。
そしてコミュニケーションを行うことは分かち合うことなので、それが霊的交わりとなります。
おそらくあなたは、恐れも愛と同じように伝えられ、従ってそれを分かち合うことが出来ると思うでしょう。
けれども、これは真実のように見えても実際はそうではありません。
恐れを伝える者たちは、攻撃を助長しており、攻撃はいつもコミュニケーションを遮ることになり、それを不可能にします。
自我と 自我は一時的な忠誠によって団結することはありますが、常に各自が別々に手に入れられるものの為にそうするのです。
聖霊は、各自が全ての人に対して与えることが出来るものだけ伝えます。
聖霊は決してその代わりに何かを取り上げることはしません。
なぜなら、 聖霊はあなたにそれを保持させたいからです。
従って、 聖霊の教えは次のレッスンから始まります。
所有する為には、全て人に全てを与えなさい。
ACIM-Text- chapter6-5-A-6
これは本当の準備段階の一歩であり、あなたが自分で踏み出す必要がある唯一の歩みです。
あなたはその一歩を自分一人で完了させる必要はありませんが、自分でその方向を向くことは必要です。
その道を行くことを選んだなら、あなた自身がその旅路の責任を取ることになるのであり、ただあなた一人だけが留まらなければいけません。
この一歩は、葛藤を解消するよりも、むしろ悪化させるように思えるかもしれません。
それは、あなたの知覚を逆転させ、上下を正す為の第一歩だからです。
これは、あなたが未だに捨てていない転倒した知覚との間だに葛藤を起こします。
そうでなかったら、そもそも方向転換は必要なかったはずです。
この段階に長い間留まり、極めて厳しい葛藤を経験する者たちもいます。
その人たちはこの時点では、葛藤を解消する方向へ向かって次の歩みを取るよりもむしろ、葛藤を受け入れようとするかもしれません。
しかし、最初の一歩を踏み出したことによって、その人たちは助けられるでしょう。
自分一人では完了出来ないものを選んだなら、もはや一人ではないということです。
奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第6章 「愛のレッスン」目次
6-5-B 平安を得るためには、平安を学べるように平安を教えなさい