奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第24章「特別性のゴール」24-3本文
第24章24-3特別性を赦す
ACIM-Text-chapter-24-3-1
赦しとは、特別性の終わりです。
ただ幻想だけが赦される事が可能であり、赦されたならば幻想は消滅します。
赦しとは、全ての幻想からの解放される事であり、それゆえに部分的に赦すということは不可能です。
一つでも幻想に固執していながら、自分を罪なき者と見なせる人は誰一人いません。
なぜなら、その一つの誤りをまだ麗しいものとして自分自身に繋ぎとめているからです。
そうして、その人はそれを「赦すのが難しいもの」と呼び、それを罪としています。
自分自身に 赦しを受け取ろうとしないままでいるにも関わらず、その人が一体どうして 赦しを完全に与えること出来るでしょう。
確かなのは、自ら完全に 赦しを与えた瞬間に、その人はそれをそのように受け取る事になるということです。
こうして、その人自身によって赦されて、その人の秘密の罪悪は消滅することになります。
ACIM-Text-chapter-24-3-2
どんな形のものであっても、あなたが特別性を大切にするなら、罪を作り出したことになります。
神の意志に対抗して、あなたのささやかな力の限りを尽くしてしっかり防衛されながら、それは侵されないまま存続しています。
それは、そうやってあなた自身に対応しているわけで、神の敵ではなく、あなたの敵となっています。
それゆえに、それはあなたを神から引き離した上で、それを防衛する者であるあなたを神から分離させようとするかのように見えます。
あなたは神が創造しなかったものを保護しようとします。
しかし、あなたに力を与えるかのように見えるこの偶像は、力を取り上げたのです。
それというのも、あなたは兄弟が持つ長子の特権をそれに与えてしまい、あなたを救う事も出来ないその偶像の前に、孤独で赦されないままのその人とその横で罪にまみれたあなた自身を、共に惨めな状態で放置しているからです。
ACIM-Text-chapter-24-3-3
ひそひそと囁かれた気に入らないただの一言や、都合の悪い状況や予期せぬ出来事だけで、自分の世界が動顚して混乱の中に投げ込まれてしまうほど、傷つきやすく攻撃されやすい存在は、あなたではありません。
真理とは、脆いものではありません。
幻想は、一切が不動かつ泰然とした真理を、そっとしておくことしか出来ません。
しかし、特別性はあなたの中の真理ではありません。
特別性であれば、何によってであっても均衡を崩され得ます。
実在しないものに立脚しているものが決して安定を保てるはずがありません。
それは、どれほど大きく膨れあがっているように見えても、やはり微かな風が吹く度に、揺れ動いて向きを変え、旋回し始めます。
ACIM-Text-chapter-24-3-4
どんなものも、土台がなければしっかり立つ事は出来ません。
安全性が何の意味も持たないこのような状態に、神が我が子を置き去る事をするでしょうか。
そのような事はありません。
神の子は、神に立脚しているものであり、安全です。
歩き回り息をするもの、這いずり回りうごめくもの、さらには、とにかく生きているもの、そうしたあらゆるものから攻撃されるものとは、あなたの特別性です。
特別性の攻撃から安全なものは何一つなく、特別性はどんなものからも安全ではありません。
それは、未来永劫に渡って赦さないものであり続けます。
というのも、それが特別性の正体だからです。
それは、あなたのために神が望む事は決して実現せず、あなたが永遠に神の意志と対立するようにという秘密の誓いです。
その上、特別性が死を守る炎の剣のように双方の間に立ちはだかってお互いを敵同士にしている間は、両者が同一の存在としなることは不可能となります。
ACIM-Text-chapter-24-3-5
神はあなたからの 赦しを求めています。
神があなたのために意志する事と、あなた自身が意志する事の間に立ち上がる異質の意志とは違い、神は分離を生じさせようとはしません。
どちらも特別性を意志していないので、両者は同一の存在です。
どうしてそれらが、愛そのものの死を意志したりするでしょう。
しかし、それらが幻想を攻撃する力はありません。
それらは 身体ではありません。
一なる心として、それらは全ての幻想がそのもとへ運ばれ、置き去りにされるのを待っています。
救済は、死に対してさえも異議を申し立てることはありません。
そして、神ご自身は、死があなたの意志ではないと分かっていますが、あなたは死は自分の意志だと考えているため、「あなたの意志は為される」、と言わざるを得ないのです。
ACIM-Text-chapter-24-3-6
自分の特別性というあなたの幻想について、宇宙の偉大な創造主、生命と愛と神聖性の源、完全無欠な子の完全無欠な父を、 赦しなさい。
ここにあるのは,あなたが自分の家として選んだ地獄です。
これを神があなたのために選んだのではありません。
ここに神が入ってきてくれるように求めてはなりません。
その道は、愛と 救済に対して閉ざされています。
しかし、もし、あなたが兄弟を地獄の淵から解放しようとするなら、あなたは神を 赦したのです。
つまり、あなたが永遠に平安の懐に抱かれ完璧に安全に安らぐことや特別性の想念が持つ熱気や悪意があなたの安息を損なわない事をご自身の意志とする神を、 赦したのです。
聖なる存在があなたに与える事が出来ないもので、代わりにあなたが自分で作り出した特別性について、聖なる存在を 赦しなさい。
ACIM-Text-chapter-24-3-7
特別な者たちは、すべからく、自らは見ることのないの麗しい世界に囲まれ、眠っています。
その人たちの眠っている棺のそばで、自由と平安と喜びが立っていて、死の夢から目覚めてこちらに来るように、とその人たちに呼びかけています。
それでもその人たちには何も聞こえません。
その人たちは特別性の夢の中に迷い込んでいます。
その人たちは、自分たちを夢から覚まそうとする呼びかけを憎んでいて、神が自分たちの夢を実相としなかったために神を呪っています。
神を呪えば死ぬことになります。
しかし、それは死を作り出したことのない神によっての死ではなく、夢の中だけの死に過ぎません。
目を少し開きなさい。
あなたが見るようにと神が授けてくれた 救済者を見て、長子の特権をその人に返しなさい。
それはあなたのものです。
ACIM-Text-chapter-24-3-8
特別性の奴隷は、やがては自由になるでしょう。
それが神の意志であり、神の子の意志でもあります。
神がご自身を地獄や劫罰という運命を宣告するということをするでしょうか。
そして、あなたは、あなたの 救済者にそういったことが行われることを意志するのでしょうか。
神は、あなた達双方を地獄から救うために、神の意志とつながるようにと、 救済者を通してあなたに呼びかけています。
あなたからの 赦しを求めて差し出されているその人の手に残る釘痕を見なさい。
神は、あなたに、神の子と神ご自身に対する慈悲を求めています。
それらを、拒否してはなりません。
それらは、ただ、あなたの意志が為される事をあなたに求めています。
それらは、あなたがあなた自身を愛せるように、あなたの愛を求めています。
神と神の子を愛する代わりに、あなたの特別性を愛してはなりません。
釘痕はあなたの両手にも残っています。
あなたが十字架につけられることをご自身の意志としなかった父を、 赦しなさい。
奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第24章「特別性のゴール」目次