奇跡講座テキスト編24章24-2特別性の背信

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編 第24章「特別性のゴール」24-2本文

 

第24章24-2特別性の背信

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比較とは、 自我による仕組みに違いありません。

愛とは、どんな比較もしないものだからです。

特別性とは、常に比較するものです。

特別性は、他の人の中に見られる足りないものによって確立され、知覚する事が可能なあらゆる足りないものを捜し出して、それをはっきり見えるところに保持する事で維持されます。

特別性が探し求めるのはそのようなことであり、目を向けるものもそのようなことです。

そして、そうやって特別性が貶めるその人は、もしもあなたが自分がどれほど特別であるかを測る小さな物差しにするという選択をしていなかったなら、必ずあなたの 救済者になったであろう人なのです。

あなたがその人の中に見ている卑小さを背景にすれば、そこに見えているものと比べて、あなたは気高く堂々としていて、純粋で汚れなきものということになります。

その上、あなたは、こうして貶めている相手とは自分自身である、ということは気付いていません。

 

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特別性を追い求める事は、必ず平安を犠牲にして為されることになります。

一体誰が、自分の 救済者を攻撃して貶めておいて、なおかつその人からの強く支えられている事を認識できる人がいるでしょうか。

誰が、その人の全能性を低めておいて、なおかつその人の力を分かち合う事が出来るがいるでしょうか。

そして、誰が、その人を卑小な尺度として使っておいて、限界から自由になれる人がいるでしょうか。

あなたには、 救済のために果す機能があります。

それを追求する事は、あなたは喜びをもたらすものでしょう。

しかし、特別性を追い求める事は、あなたに苦痛をもたらす事を避けられません。

そこにあるのは、 救済を挫折させるゴールであり、したがって、神の意志に対抗しようとするものです。

特別性に価値を置く事とは、真理よりもあなた自身についての幻想の側を大切にする異質な意志を尊重することです。

 

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特別性とは、罪の想念が実在のものとされたものです。

このような基盤なしには、罪は想像する事さえ不可能です。

というのも、罪はそこから、つまり実在しないものの中から現れ生じたからです。

根無し草に咲いた邪悪な花のようなものです。

ここにあるのは、自力で成った「 救済者」であり、父とは違う方法で創造して、神のようにではなく自分自身のように神の子を作り出した「創造主」です。

その人の「特別な」子は大勢であり、決して一なるものではありません。

それぞれが自分自身から、また自分がその一部をなす父からも離れて彷徨っています。

それに、そのような人達は、自分達と神と一つのものとして創造したものも、愛していません。

その人たちは、天国や平安の代わりに自分の特別性を選択し、そのようなものを真理から「安全」に守り続けるために、注意深く罪の中に覆い隠したのです。

 

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あなたは特別ではありません。

もし、自分でそうであると考え、自分の真の本性についての真理に対抗して自分の特別性を防衛しようとするなら、どうしてあなたに真理を知る事が出来るでしょうか。

あなたが耳を傾ける相手も、問いかけたり答えたりする主体も、どちらもあなたの特別性であるという時に、 聖霊が与えるどんな答えがあなたに届き得るでしょう。

あなたが耳を傾けているのは、特別性からの極めて小さな答えだけで、それは、あなたの本性を慈しみ深く讃えて永遠に神からあなたへと淀みなく流れる妙なる調べの中では、かき消されてしまうようなものです。

ところが、特別性の「力強さ」の前では、あなたの本性への敬意と愛を込めて歌われているその広大無辺な歌は、音もなく、聞き取れないものに思えます。

あなたは、特別性の音なき声の方を聞こうとして耳を澄ましていますが、神ご自身からの呼び掛けの方は、あなたの前では音を失っています。

 

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あなたは、自分の特別性を防衛する事は出来ますが、決してそれと同時に神を代弁する声を聞く事はありません。

その二つは異なった言語で語り、異なった者たちの耳に届くものです。

特別な者たちの一人ひとりにとっては、異なる意味を持つ異なるメッセージが真理となっています。

しかし、どうして真理が一人ひとりにとって違ったものになり得るでしょう。

特別な者たちが聞く特別なメッセージがその人たちに確信させるのは、自分たちは異なっていて互いから離れていて、各人がそれぞれの特別な罪の中にあり、自分の特別性を全く見ようともしない愛からは「安全に守られている」ということです。

キリストの心眼は、その人たちの「敵」となっています。

というのも、 キリストの心眼は、その人たちの見ようとするものを見ないで、その人たちが見ていると思っている特別性は幻想である、ということをその人たちに見せようとするからです。

 

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その代わりに、その人たちは何を見ることになるのでしょうか。

それは、あまりに父なる神に似ているので、神の記憶が一瞬のうちに心に甦るような、神の子の燦然たる輝きです。

そして、この記憶によって、神の子は自分が父と同質であるのと同時に、自分と同質な自らの被造物たちを思い出します。

そして、その人が作り出した世界の全てや、その人の特別性の全て、またその人が自分自身に対抗して特別性を防衛するために保持してきた全ての罪が、その人の心がその人自身についての真理を受け入れる時に全て消え去ることになるでしょう。

真理が戻ってくることで、それらのものと入れ替わるからです。

真理の唯一の「代価」とは、あなたはもはや、存在さえしたことのないものを見ることはなく、音なき音を聞くこともなくなる、ということだけです。

実在しないものを手放して、永遠に神の愛を受け取る事が犠牲でしょうか。

 

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自分の 救済者を自分の特別性で縛り付け、特別性に 救済者の地位を与えてしまったあなたは、次の事を覚えておきなさい。

あなたのために与えられている 救済の機能とその存在の間に、あなたは罪を招き入れたと思っていますが、その罪の全てに関するあなたを赦す力をその存在は失ってはいません。

それに、その存在とあなた自身の内なる真実というものをあなたが変えられないのと同様に、あなたはその存在の機能を変えることもないでしょう。

ただ、真理は双方にとって全く同じであるという事を、確信していなさい。

それは異なるメッセージを与えることはなく、一つの意味だけがあります。

そして、その意味は、あなたと兄弟の双方に理解できるものであり、あなた達双方に解放をもたらすものです。

天国への鍵を鍵を手にした兄弟がここに立っていて、あなたに対してその手を差し出しています。

特別性という夢を、あなた達の間に留めさせたままにしておいてはなりません。

一つであるものは、真理においてつながっています。

 

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あなたが、その存在を友人として見るように見たなら、自分自身の中にどんな麗しさを見ることになるか、考えてみなさい。

その存在は、確かに特別性の敵となりますが、あなたの中に実在するものにとっては友以外の何ものでもありません。

あなたがその存在に対して行ったと思っている攻撃の何一つとして、神がその存在を通してあなたに与えようとしている贈り物をその存在から取り上げたこと一度としてありません。

あなたにはそれを受け取る事を必要としているのと同様、その存在もそれを与える事を必要としています。

その存在にあなたの全ての特別性を 赦してもらい、心の中であなたを全一にして、その存在と一つのものとしてもらいなさい。

その存在は、あなたにただ与え返せるようになるためだけに、あなたからの 赦しを待っています。

神の子に有罪の判決を下したのは神ではありません。

神の子の特別性を保とうとして、神の子の自己を殺そうとしたのはあなたです。

 

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あなたは真理の道を随分遠くまで歩んできたので、ここまできて怖気づくことはありません。

あとほんのもう一歩で、神に対する恐れの痕跡はことごとく愛の中で溶け去るでしょう。

あなたの兄弟の特別性とあなた自身の特別性とは敵同士であり、互いに殺し合い、双方が同じであるという事を否定しようと憎しみの中で互いに縛り付けられています。

しかし、この最後の障害が神と天国をあまりにもはるか彼方にあって、そこに達することは不可能なもののように見せてはいても、この障害にまで達したというのは幻想ではありません。

この聖なる場所に真理は立って、あなたと兄弟を静かな祝福の中で迎えようと待っています。

そして、この場所は、その外側には何も残らないほどの包含性と実在性をそなえた平安の中にあります。

この場所の外に、あなた自身についての幻想をことごとく置いていきなさい。

そして、あなたは、その場所に、希望と誠実さを抱いて来なさい。

 

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ここに、あなたを特別性から救う 救済者がいます。

あなたがその存在の一部としてそのその存在に受け入られる事を必要としているように、その存在は自分自身があなたの一部として受け入れられる事を必要としています。

神がご自身と同質であるのと同様に、あなたは神と同質です。

というのも、神はご自身の本質の一部でさえ神の子に与えずにご自身だけのためにとっておこうとはしないからです。

そして、あなたの恐れているのはこれです。

なぜなら、もし、神が特別ではないとすれば、神は我が子がご自身と同質である事を意志したのであり、あなたの兄弟も確かにあなたと同質ということになるからです。

その人もまた特別ではなく、あなたを含めたあらゆるものを所有しているということになります。

兄弟が所有しているものだけを与えなさい。

神は、あなたと兄弟が共に神自身と宇宙を分かち合えるようにするために、同等の愛の中であなた達に神自身を与えたという事を覚えておきなさい。

神は、愛が分割されるという事は有り得ない事であり、今もこれからも永遠にその本性であるものから隔離される事も有り得ないという事を選択しています。。

 

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あなたは兄弟のものです。

愛の一部がその人に対して拒絶された事はありませんでした。

しかし、その人が完全であるという理由で、あなたが損失したというような事が有り得るでしょうか。

その人に与えられているものは、その人を完全にするのと同様に、あなたをも完全にします。

神がご自身を与えたがために、神の愛はあなたをその人に与え、その人をあなたに与えたのです。

神と同一の存在は、神と一つです。

そして、遂に平安への希望が見えてきた時に、神とあなたが一つであるという真理を、天国以外のどのようなものにも見せかける事ができるのは、特別性だけです。

 

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特別性とは、愛の贈り物の上に押された裏切りの印章です。

その目的に仕えるものは何であれ、必ず殺されるはめになります。

その印章が押された贈り物は、与える者と受け取る者に裏切りを差し出さないものはありません。

特別性のベールで覆われた目が一瞥する時、そこに見えるのは死の光景だけです。

特別性の力を信じる者は誰であれ、必ず罪を愛の代替として確立し、それに忠実に仕えるような取引と妥協を追及します。

そして、その目的を大切にしている関係はことごとく、必ず安全のための武器としての殺害や、全ての幻想を愛の「脅威」から守る大いなる妨害者に執着します。

 

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特別性の望みは、神が我が子をご自身から分離させておく牢獄としての 身体を作り出すというような事が有り得たかのように見せかけます。

なぜなら、特別性は、神が入る事の出来ない特別な場所と、あなたの極めて小さな自己からしか迎え入れられることのない隠れ家を要求するからです。

ここでは、あなた以外の人にとって神聖なものは何もありません。

その上、それは、兄弟全員から隔たり分離している孤立したあなたであり、幻想に対して正気が入り込む事の全てから安全で、神からも安全で永遠に続く葛藤を確保されたあなたです。

ここには、狂気と孤独の中で、神から離れて、真理からも 救済からも遠い、あなたの特別な王国を支配するために、あなたが自分自身を閉じ込めて閉ざした地獄の門です。

 

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あなたが投げ捨てた鍵を、神はあなたの兄弟に与えました。

そして、あなたが自分で作り出した 救済計画の代わりに、神による 救済計画を受け入れる準備が出来た時、兄弟の聖なる手がそれをあなたに差し出すでしょう。

自分の惨めさのことごとくを見て、自分の計画が失敗した事を自覚して、それがこの先も永遠にいかなる平安も喜びももたらしそうにないと自覚する事を通してでなければ、どうしてあなたにその準備が整うでしょうか。

今、あなたは、こうした絶望の中を通り抜ける旅をしていますが、それは絶望という幻想に過ぎません。

特別性の死は、あなたの死などではなく、永遠の命にあなたが目覚める事です。

あなたは、単に自分が何であるかについての幻想から脱して、自分自身を神が創造したままに受け入れるだけです。

 

 

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第24章「特別性のゴール」目次   

24-0  序論 

24-1  愛の代替としての特別性

24-2  特別性の背信

24-3  特別性を赦す

24-4  特別性と無罪性

24-5  あなたの内なる キリスト

24-6  恐れからの 救済

24-7  出会いの場

 

 

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編、ワークブック編、マニュアル編 各目次

テキスト編 1章~31章 目次

ワークブック編 レッスン1~365 目次

教師のためのマニュアル編 1~29 目次

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