
Contents
奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編11章 「神か、 自我か」より
11章11-7 実在の状況
ACIM-Text- chapter11-7-1
あなたが自分なりに知覚している世界を、神が創造したはずはありません。
というのも、世界はあなたが見ているままではないからです。
神は永遠であるものだけを創造したのに、あなたが見るものは一つ残らず消滅してしまうものです。
したがって、あなたには見えないもう一つ別の世界があるに違いありません。
聖書は新しい天と新しい地について述べていますが、これは文字どおりの真実では有り得ません。
永遠であるものが再び創造されるということはありません。
新たに知覚するとは単にもう一度知覚するということなので、以前または合間にあなたが全く知覚していなかったということをほのめかしています。
では、あなたが見る気になって知覚するのを待っている世界とは、どんな世界なのでしょうか。
ACIM-Text- chapter11-7-2
神の子が、今までに愛をこめて抱いた思いは、一つ残らず永遠なるものです。
この世界において、その神の子の心が知覚する愛に満る思いが、この世界の唯一の実在と言えます。
そうした思いは、それでもやはりまだ知覚していることです。その人はいまだに自分は分離していると信じているわけだからです。
けれども、愛に満ちているので、永遠なるものではあります。
そして愛がこもっているからこそ、そうした思いは父に似ており、したがって死ぬことは有り得ません。
実相の世界というものは実際に知覚できます。
それに必要なのは、ただ他には何も知覚するつもりはないという意欲。
というのは、もしあなたが善と悪の両方とも知覚するとすれば、間違ったことと真実であることとを受け入れており、双方を区別していないということになるからです。
ACIM-Text- chapter11-7-3
自我は善を見ることもあるでしょうが、善だけということは絶対にありません。
だから、 自我が知覚することはとても変わり易いです。
そのような 自我は、良いことを全く拒絶する訳ではありません。
それは、あなたが受け入れるはずがないからです。
しかし、いつも本当であることに何か本当でないことを加えたりするので、幻想と実在を混同してしまいます。
それは、知覚することが部分的に真実だということは有り得ないからです。
もし、あなたが真理と幻想とを信じたりすれば、どちらが真実なのか見分けがつかなくなります。
個人的な自律を確立するために、あなたは自分の父に似ることのないように創造しようとしてきたが、それは自分の作ったものが、父に似ていないものになりえると信じればこそしたことです。
けれども、真実であるものはことごとく確かに父に似ています。
実相の世界だけを知覚することなので、あなたは本当の天国へと導かれるようになります。なぜならそうすることなので、あなたはその国を理解できるようになれるからです。
ACIM-Text- chapter11-7-4
良いことを知覚するということが叡知ではありません。
しかし、良いことに相反するものを否認すれば、あなたは相反するものなど存在しない状況に気づけるようになります。
そしてこれこそまさに叡知の状況です。
こうした自覚がないなら、叡知をえる条件を満たしておらず、それを満たすまではその叡知がすでに自分のものであるとは分からないでしょう。
あなたが思いついた想念はたくさんあり、それを自分自身と自分の創造主との間に置いており、こうした信念にもとづいた世界が自分で知覚しているとおりの世界だと言えます。
真理がここに欠けているのではなくで、不明瞭なだけです。
あなたは自分で作り出したものと神が創造したものとの違いが分かっていないので、自分で作り出したものと自分で創造したものとの違いも分かってはいません。
あなたが 実相の世界を知覚できると信じるとは、自分自身を知ることができると信じるということです。
あなたには神を知ることができます。
そうなることこそ、神の意志だからです。
あなたが自分で作り出したもののうち、 聖霊があなたのために取っておいてくれたのは 実相の世界だけであり、ただこれを知覚することが 救済です。
それは、実在とはただ真実であるもののことだと再認することだからです。
奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編11章 「神か、 自我か」目次