奇跡講座テキスト編13章13-6 今を見出す

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編13章 「罪無き世界」より

 

13章13-6 今を見出す

ACIM-Text- chapter13-5-1

真に知覚するとは、あなたが本当の自分を自覚することによって、実在の全てに気づくことです。

しかし、こうするためにいかなる幻想もあなたの目にふれるということがあってはなりません。

実在にはどのような間違いの余地もないからです。

これが意味するのは、あなたはある兄弟をただ今見ているそのままに知覚するだけだということです。

その人の過去は、今ここで何の実在性もないので、見ることなどできないのです。

あなたが、以前その人に対して抱いた反応などもそこにはないのですが、もしそれに反応するのだとすれば、あなたは本人ではなくて、その人について自分で心に描き続けるイメージ像を見ているに過ぎません。

幻想について疑問に思うときには、過ぎたことを今のこととして知覚するとは本当に正気の沙汰かどうか、自分自身に聞いてみなさい。

自分の兄弟を見つめるにつれ、過ぎ去ったことを思いだすのなら、今ここにある実在を知覚することなどできないでしょう。

 

ACIM-Text- chapter13-6-2

あなたは、現在のことを判断するために、自分の過去の経験をその基準として使うのは「自然」だと見なしています。

ところが、そうした経験は妄想的なものなので、そうするのは不自然なことです。

あなたが全ての人を過去に全く関係なく見るようになったなら、しかもそうしたことを他の人の過去として知覚するか自分のとして知覚するかに関わらず、そうできたら今見ていることから学べるようになります。

光に恐れを抱いていない限り、過ぎたことが現在のことに影を落しそれを暗くすることなどできないからです。

そして、ただ光を恐れているときにのみ、あなたは自ら闇をもたらすことを選び、自分の心を闇のままにし続けるので、その闇が兄弟たちを覆ってその真実の姿をあなたの目から隠してしまう暗雲だと見るでしょう。

 

ACIM-Text- chapter13-6-3

こうした闇があなたの中にあります。

今、あなたに明らかなものとなった キリストに過去はありません。

キリストは不変なのであり、この不変性ゆえにあなたは解放されることになります。

キリストは創造されたままだとすれば、自責の念など抱いてはいないからです。

そのような自責の念の曇りが生じて キリストを不明瞭にしてもおらず、あなたは キリストを、 キリスト自身を通して見るので、あなたが出会う全ての人のなかに キリストが現れています。

復活とは、過去を手放し、現在を非難せずに見つめるということです。

神の子をあなたに見えにくくする曇とは、過去のことであり、それを過ぎ去らせてなくそうとするのなら、そのような過去のことに今、目を向けないようにしなければなりません。

あなたがそうした過去を、今も幻想の中で見るのなら、そこにはないにも関わらず、それはあなたから去っていないことになります。

 

ACIM-Text-chapter13-6-4

時間というものは、閉じ込めるばかりでなく解放することもできるのであり、それはあなたが時間について誰の解釈を使うかに懸かっています。

過去と現在と未来は、あなたがそれに継続性を押し付けない限り、継続的なものではありません。

それを、継続的なものとして見て取れるし、自分のために継続的なものにすることもできます。

しかし、欺かれてこれはそういうものだと信じたりしないことです。

実在は、自分の必要に応じて、それに合わせられるものだと信じるのは妄想的であることは確かだからです。

あなたは自分自身の目的のためには、時間を過去、現在、未来とに分けて、その継続性を破壊するつもりでいます。

自分の過去の経験に基づいて、将来を予測し、それに従って計画したりします。

けれども、そうすることであなたは過去と未来を同調させており、その間を取りなすことができる奇跡に、自分を自由にし、生まれ変わらせてもらっていないのです。

 

ACIM-Text- chapter13-6-5

奇跡は、あなたに自分の兄弟をその人の過去はないものとして見ることができるようにさせます。

したがって、あなたはその人を復活したものと知覚するようになります。

その兄弟の過ちは全て過ぎ去ったことであり、それを除いて兄弟を見ることなので、あなたはその人を解放するのです。

そして、その兄弟の過去はあなたの過去でもあるので、あなた自身も解放されることになります。

自分の過去から付きまとう暗雲のために、その兄弟をあなたにとって分かり難くさせないことです。

なぜなら、真理はただ今ここにあるからです。

そして、そこを捜しさえすれば見出せるでしょう。

あなたはそれがないところを捜しているので、まだ見つけていないだけのことです。

では、真理のあるところにそれを捜し求めなさい。

そうすれば、見る目を持つものには分かってきます。

あなたは、自分の過去を怒りのうちに作ったのです。

もし、それを使って今のことを攻撃したりすれば、今ここにある自由が分からなくなってしまうでしょう。

 

ACIM-Text- chapter13-6-6

あなたには、裁きや罪の宣告は過ぎたことであり、自分でそれを持ち出さない限り、それからは自由な身だと分かるでしょう。

愛を込めて今このときをよく見てみなさい。

今ここに、永遠に真実なるものだけがあるからです。

今が継続するということは真実であり、全ての癒しは今ここで見出されるのです。

癒しは、神の子としての身分全体に同時に拡張します。

こうして、全員が互いに手を差し出すことができるようになります。

今という時は、時間が始まる前から存在しており、時間がもはやなくなったときにも存在するでしょう。

ここにあるのは、全て永遠なるものであり、一つに結ばれています。

そのうえ、そうしたものは過去によって分離されてはいないので、時間を超越して継続し、絶え間なく意思の疎通をしています。

ただ過去が分離できるだけであり、そのような過去はどこにもないのです。

 

ACIM-Text- chapter13-6-7 

今この時が、光の中で兄弟たちをあなたに捧げるのであり、その光があなたを兄弟たちと結び付け、過去から解放してくれるでしょう。

それでも、あなたは過去のことを持ち出して兄弟を非難するでしょうか。

もし、するとすれば、存在しない暗闇に留まることを選んでおり、自分に差し伸べられた光を受け入れないと拒否していることになります。

完全な心眼による光は、自由に受け取るにつれて惜しみなく与えられるのであり、制限しないときにのみ受け入れることができるからです。

こうした変化することのない静止した時間の一次元、そして自分のかつての姿などどこにも見られないところで、あなたは キリストを見つめるようになり、そのうえ自ら キリストの証人たちを呼び出したので、その人たちに キリストを自分のために証明してもらうことになります。

そして、 キリストの証人たちはあなたの内なる真理を否定することはないでしょう。

なぜなら、あなたがその真理をその人たちのうちに捜し、そこに見出したからです。

 

ACIM-Text- chapter13-6-8

今こそ、 救済の時であり、今このとき時間から解放されているからです。

あなたの兄弟全ての人に手を差し伸べ、 キリストを思わせる雰囲気で接しなさい。

時間を超越して全ての人と一つになればこそ、あなたは存続することになり、その存続性は完全に分かち合われるので遮られることはありません。

罪なき神の子はただ光そのものです。

なぜなら、神の子は完全だからです。

その人の中にはどこにも暗闇はありません。

私があなたに加わって欲しいと呼びかけているように、あなたも兄弟全ての人にその神の子の完全さについて証言してほしいと呼びかけなさい。

一人一人の声に合ったパートが罪のあがないの歌にはあり、それは光の創造主に光を喜び感謝する賛歌とも言えます。

神の子から輝き出る聖なる光が、その光は父からのものだということを証明します。

 

ACIM-Text- chapter13-6-9

あなたの創造主を思い出すために、兄弟たちの上に輝きなさい。

なぜなら、あなたは、その創造主が創造したものについて証言する者たちを呼び出すにつれて、自ら創造主を思い出すことになるからです。

あなたが癒す者たちは、あなた自身癒されていることを証明してくれます。

それというのも、その人たちの完全な姿に、あなたは自分の完全さを見るようになるからです。

そして、あなたの賛美と喜びの歌声が創造主に達すると、創造主はあなたの呼びかけに対する答えをはっきりと聞こえるようにして、あなたの感謝の念に報いてくれるでしょう。

神の子が創造主を呼び求めたのに、答えてもらえないままになることなど決して有り得ないからです。

創造主からのあなたに対する呼びかけは、あなたから創造主に対する呼かけに過ぎません。

そして創造主の内に、あなたはその存在の平安をもって答えてもらったのです。

 

ACIM-Text- chapter13-6-10

光の子よ、あなたは自分の中に光があると分かってはいません。

けれども、あなたはその光の証人たちを通じてそれを見出すようになるでしょう。

なぜなら、その人たちに与えておいた光を戻してもらえるからです。

光の中に見える人たち一人ひとりが、あなた自身、自分の光を自覚できるようにとそれを近付けてくれます。

愛はいつも愛へと導きます。

病人は愛を願い求めており、それをありがたく思い、喜びのうちにあって聖なる感謝の念で輝いています。

そして、こうした感謝を、喜びを与えてくれたあなたに捧げようとします。

その人たちはあなたを喜びへと導く導き手でもあります。

なぜなら、あなたから受け取った喜びを持ち続けるつもりでいるからです。

あなたはその人たちを平安への導き手と定めるわけですが、それはあなたがその人たちの中にある平安を明らかにさせたからです。

そして、それを見ていると、その美しさにあなたは望郷の思いに満たされることでしょう。

 

ACIM-Text- chapter13-6-11

この世界が与えてくれることのできない光というものがあります。

けれども、あなたはそうした光を与えることができます。

それはあなたに与えられたものだからです。

そのうえ、あなたがそうした光を与えるにつれて光は輝きを増し、あなたにこの世界を離れついてくるようにと招いています。

あなたは、こうした光にこの世界の中の何ものも及ばないほどに、心をひきつけられます。

だから、あなたはこの世界を捨て、もう一つ別の世界を見出すでしょう。

この別の世界は、あなたが与えておいた愛で光輝いています。

そして、ここでは全てのものが、あなたの父と聖なる神の子を思い出させてくれます。

光は遮られることなく、静かな喜びのうちにこの世界中に広がっています。

あなたの連れてきた人たち全ての人が、あなたの上に輝き、あなたもその人たちが自分をここに連れてきてくれたことに感謝して、その人たちのうえに輝くことでしょう。

あなたの光は、その人たちの光と一つに結びつき、そこには実に強い力があるので、あなたが他の者に目を向けるにつれ、それがその人たちを暗闇から連れ出すようになります。

 

ACIM-Text- chapter13-6-12

キリストに目覚めるとは、自分の自由意志で愛の法則にしたがうことです。

それも、そうした法則の内なる真理を心静かに再認するからこそ従うということです。

光の魅力は、あなたに自分から進んで近づかせるほどのものに違わず、その自発性は与えることで示されています。

あなたからの愛を受け入れる者たちは、あなたが愛してくれたと喜んで証言するようになり、その人たちがその愛をあなたにも差し出してくれます。

眠っているうちは、あなたは一人であり、自分自身のことしか自覚できなくなっています。

だから悪夢が生じてしまいます。

目を閉じているので孤立した夢を見ます。

あなたには兄弟たちが見えず、暗闇の中ではあなたが兄弟たちに与えた光を見ることもできないのです。

 

ACIM-Text- chapter13-6-13 

とはいえ、あなたが眠っているので愛の法則が働いていないという訳ではありません。

それに、あなたは自分で悪夢を見ている間じゅうずっと、そうした法則に従ってきたし忠実に与えてきました。

それというのも、あなたは一人ではなかったからです。

キリストは、あなたが眠っている時でさえ護ってくれており、目覚めたときのためにと 実相の世界を確保しています。

あなたのためにと、あなたの名によって与え、自ら差し出した贈り物をあなたにも与えた。神の子は今なお父と同じく愛に満ちています。

父に継続する存在なので、その父とは別の過去というものなど有り得ません。

したがって、神の子は父と自分自身の証人ではなくなったためしはありません。

眠ったとしても、 キリストの心眼は神の子から去ってはいません。

だから、神の子は、決して眠らなかったと教えてくれる証人たちを、自分自身のために呼びだすこともできるのです。

 

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編13章 「罪悪無き世界」目次

13-0  序論

13-1  無罪性と傷かざる強さ

13-2  罪なき神の子

13-3  救いに対する恐れ

13-4  時間の機能

13-5  二つの感情

13-6  今を見出す

13-7   実相世界の達成

13-8  知覚から叡知へ

13-9  罪悪感の雲

13-10  罪悪からの解放

13-11  天国の平安

 

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編、ワークブック編、マニュアル編 各目次

テキスト編 1章~31章 目次

ワークブック編 レッスン1~365 目次

教師のためのマニュアル編 1~29 目次

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