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奇跡講座（奇跡のコース）テキスト編第4章 「 自我の幻想」より4-6本文
第4章4-6 神からの報奨
ACIM-Text- chapter4-6-1
自我は「脅威」を抱かせる本当の根源を認識していません。
もし、あなたが自分自身を 自我と結びつけて考えるなら、あなたにはこうした状況をありのままに理解する事は出来ません。
あなたの 自我に対する忠誠心だけが、あなたを支配する力を 自我に与えています。
私は、そうした 自我について、まるで独自の考えで行動している個別の存在であるかのように話してきました。
こうする事が必要であった理由は、あなたは 自我を簡単に心から去らせることは出来ないという事、そして、いかにあなたの思考が 自我の指揮下にあるかを悟らなければならないという事について、あなたを説得するためでした。
しかし、それだけで終わらせるのは安全ではありません。
それだけでは、あなたがここにいる限り、あるいはここにいると信じている限り、自分自身を葛藤せざるを得ないものとして見なしてしまうでしょう。
自我とは、あなたが自分自身について信じていることの一部に他なりません。
あなたのもう一方の生命は、中断されることなく続いており、そこから切り離そうとするあなたの試みによっても全く影響されなかったように、これからも決して影響されることはありません。
ACIM-Text- chapter4-6-2
幻想からの脱出を学ぶに際して、あなたが兄弟から受けている恩義は、決して忘れてはならないものです。
それはあなたが私から受けている恩義と同じものです。
あなたが他者に対して利己的な行動をとる時はいつでも、自分が恩義を受けてきた事への感謝と、そうすることで生み出される神聖な知覚を投げ捨てています。
「神聖」という言葉がここで使える理由は、私を含む一なる子の全体からどれほど恩義を受けているかを学ぶにつれて、あなたは知覚に可能な範囲で最も叡智に近いところまで行き着くことが出来るからです。
そこまで行けば、もう隔たりはほんの僅かとなるので、叡智は容易にそこを越えて流れることが出来て、そのような隔たりを永久に跡形もなく消し去ることが出来ます。
ACIM-Text- chapter4-6-3
あなたは今のところ、まだ私をほんの少ししか信頼していませんが、 自我ではなく私に導きを求める事がもっと頻繁になるにつれて、信頼は増大するでしょう。
その成果により、あなたはこの選択が自分の決めるのこと出来る唯一の正気の選択である事を、ますます確信するようになります。
一つの選択が平安と喜びをもたらし、もう一つの選択が大混乱と苦痛をもたらすことを経験から学んだ者であれば、誰もこれ以上の説得を必要とはしません。
報奨を通しての学びは、苦痛を通して学ぶよりもより効果的です。
なぜなら、苦痛は 自我の幻想であって、一時的な結果以上のものを与える事は決して出来ないからです。
しかし、神からの報奨は直ちに永遠であるものと認識されます。
こうした認識はあなたがするものであり、 自我ではないので、その認識そのものが、あなたとあなたの 自我は同一のものでは有り得ないということを明らかにします。
あなたは既にこの違いを受け入れていると自分では信じているかもしれませんが、今のところはまだ、それを確信しているとは決して言えません。
あなたが自分は 自我から逃れなければならないと信じているという事実そのものが、それを示しています。
しかし、あなたは 自我を卑しめたり、制御したり、罰を加えたりする事によって、 自我から逃れることは出来ません。
ACIM-Text- chapter4-6-4
自我と霊（Spirit）はお互いを知りません。
分離している心は、解離する事でしか、分離を維持することは出来ません。
解離した後は、心は真に自然に起こる衝動を否定します。
これは、 自我が一個の分離した存在だという理由からではなく、あなたが自分は分離している存在であるという事を信じたいからです。
自我とはこのような信念を維持するための仕組みですが、それでも、 自我の持続を可能にするのは、その仕組みを使うというあなたの決断だけです。
ACIM-Text- chapter4-6-5
誰かが故意に投げ捨ててしまったものの価値を、どのようにすればその人に教えられるでしょうか。
その人はそれに価値を認めなかったからこそ、それを投げ捨てたに違いありません。
あなたに出来る事は、その人にそれなしではいかに惨めであるかを分からせ、それからゆっくりとそれをその人の近くまで運ぶことによって、その人がそれに近づくにつれて、惨めな気持ちが軽減すると学べるようにする事だけです。
これにより、その人は自分が惨めな時にはそれの不在と結びつけて考え、惨めさの反対をそれがそこに存在している事と関連づけることを教わります。
その真価についてその人が自分の心を変えるに従って、それは次第に望ましいものとなります。
私はあなたに、惨めさを 自我と結びつけ、喜びを霊（Spirit）と結びつける事を教えています。
あなたは自分にその逆を教えてきました。
今でもあなたには選択の自由がありますが、あなたは神からの報奨を目前にしても、本当に 自我からの報奨を欲しいと思えるのでしょうか。
ACIM-Text- chapter4-6-6
私のあなたに対する信頼は、現時点では、私に対するあなたの信頼よりも大きいですが、これらも常にそうである訳ではありません。
あなたの使命は極めて単純なものです。
あなたには、自分が 自我ではないという事を実証するために生きることが求められています。
そして、私は神の表現経路となるものを誤って選ぶような事はしません。
聖なる存在も私の信頼を分かち合っており、私の贖罪についての決断を受け入れています。
なぜなら、私の意志が神の意志と一致しないことはあり得ないからです。
前にも述べたように、私が贖罪の責任者です。
この唯一の理由は、私が贖罪における私の果たすべき役割を一個の人間として完了させた事によって、今では他の者たちを通して贖罪を完了させられるからです。
表現経路として私が選んだ者たちに、失敗はあり得ません。
なぜなら、その人たちの力が足りない間は、私がいつでも力を貸すからです。
ACIM-Text- chapter4-6-7
私は、あなたと共に聖なる存在のところへ行きます。
そして、私の知覚を通して、聖なる存在が僅かな隔たりに橋をかけます。
兄弟に対するあなたの感謝の思いだけが、私が望む何よりの贈り物です。
兄弟を知る事こそが神を知る事だと知っている私は、あなたに代わって、それを神のところへ持っていきます。
あなたが自分の兄弟に感謝するなら、神が創造したものについて神に感謝している事になります。
感謝の念を通して、あなたは自分の兄弟を知るようになり、一瞬でも真に認識するなら、全ての兄弟があなたの兄弟となります。
なぜなら、兄弟の一人ひとりがあなたの父から来るものだからです。
愛はあらゆるものを克服する訳でははありません。
しかし、あらゆる物事をあるべき姿に正すことはします。
あなた自身が神の国であるので、私はあなたを、あなた自身の創造したもののところへ戻れるように導くことが出来ます。
あなたは自分の創造したものを今は認識していませんが、解離されたものは今でもそこにあります。
ACIM-Text- chapter4-6-8
あなたが兄弟に近付くに従って、私に近寄り、あなたが兄弟から退くに従って、私はあなたから遠のきます。
救済とは、協力し合って為し遂げるものです。
それは、一なる子から自分を絶縁している者たちが着手しても上手くいきません。
なぜなら、その人たちは自分を私から切り離しているからです。
あなたが兄弟たちに神を与えるのと同じようにしてしか、神があなたのもとに来ることはありません。
まず兄弟たちから学びなさい。
そうすれば、あなたは神に耳を傾ける心構えが整うでしょう。
なぜなら、愛の機能は一つだからです。
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