奇跡講座テキスト編5章5-2 神を代弁する声

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第5章 「癒しと全一性」より5-2 本文

 

第5章 5-2 神を代弁する声

ACIM-Text- chapter5-2-1

癒しとは、創造する事ではなく、修復する事です。

聖霊は、癒しを越えたところに目を向け、癒しが必要となる前の神の子供たちの在り方と、癒された後の神の子供たちの在り方を見ることによって、癒しを促します。

時間の流れのこのような変更については、既に聞き覚えがあるはずです。

それは、時間についての知覚に奇跡がもたらす変化とよく似ているからです。

聖霊は、奇跡に向かう心の状態の為の動機であり、その心の状態とは、分離を手放す事によって分離を癒すという決断です。

あなたの意志は、神がそれをあなたの心の中に置いたので、今でもあなたの中にあります。

そして、あなたはそれを眠らせておく事は出来ても、消し去る事は出来ません。

時間が続く限り、神自らが、あなたの意志を神の心からあなたの心へと送り伝える事によって、あなたの意志を生かし続けています。

奇跡そのものが、父と神の子との間にあるこうした意志の結び付きを反映しています。

 

ACIM-Text- chapter5-2-2

聖霊は喜びの霊的存在です。

聖霊は、戻るようにと促し呼びかける声であり、これによって、神は分離した神の子たちの心を祝福しました。

これが、心の召命であり使命です。

分離が起こるまでは、心が呼ばれることはありませんでした。

なぜなら、それ以前は、心はただ実在していただけであり、正しい思考への呼びかけなどというものは理解が出来なかったからです。

聖霊は分離に対する神の答えであり、全一な心が創造する事に戻るまでの間、贖罪により癒しが行われるために使う手立てです。

 

ACIM-Text- chapter5-2-3

贖罪の原理と分離は、同時に始まりました。

自我が作り出された時、その心の中に神は喜びへの呼びかけを置きました。

この呼びかけは極めて強いので、 自我はいつでもその響きを聞くだけで消え失せてしまうほどです。

これが、あなたが自分の中にある二つの声のうちの一つを聞く事を選ばなければならない理由です。

一方は、あなたが自分自身で作り出したものであって、それは神からのものではありません。

しかし、もう一方は神からあなたに与えられたものであり、神はあなたにこの声に耳を傾ける事だけを求めています。

聖霊は、正に文字通りの意味で、あなたの内に存在しています。

聖霊の声は、あなたが元いた場所であり、いずれ再び戻ることになる場所に戻るようにと、あなたに呼びかける声です。

この世界の中でも、その声だけを聞いて、他の声は聞かないという事は出来ます。

それには、努力と、学ぼうとする相当な意欲を要します。

それが、私が最後に学んだレッスンでした。

そして、神の子たちは全て、子として平等であるのと同様に、学ぶ者としても平等です。

 

ACIM-Text- chapter5-2-4

あなたは神の国そのものです。

しかし、あなたは自分の心に闇を信じさせてしまったので、新しい光を必要としています。

聖霊は輝きそのものであり、あなたはその輝きによって闇についての想念を追い払ってもらわなければなりません。

聖霊の輝きは、神の栄光そのものであって、その前では解離は崩れ落ち、神の国がそれ自体の中に現れ出ます。

分離が生じる前は、あなたは導かれる必要などありませんでした。

あなたは、以前、いずれ再び知る時と同じように知っていましたが、今のあなたはそのように知ってはいません。

 

ACIM-Text- chapter5-2-5

神は導くということはしません。

なぜなら、神に出来ることは、完全な叡智を共有する事だけだからです。

導きとは、評価するということです。

なぜなら、それは、正しい方法と間違った方法があり、その一方は選ぶべきものであり他方は避けるべきものであることを暗示するからです。

一方を選ぶことによって、あなたはもう一方を放棄することになります。

聖霊を選ぶ事は、すなわち神を選ぶという事です。

神は文字通りの意味であなたの内に在るのではありません。

あなたは神の一部分です。

あなたが神から離れる事を選んだ時、神はもはや妨げなくあなたと叡智を共有出来なくなった為、神を代弁して語る声をあなたに与えました。

あなたが別の声を作り出したので、直接のコミュニケーションが中断してしまったのです。

 

ACIM-Text- chapter5-2-6

聖霊は、あなたに思い出すようにと呼びかけ、また忘れるようにとも呼びかけます。

あなたは、相反するものが存在し得る対立状態に留まることを選びました。

その結果、あなたには選択しなければならない数々の選択肢があります。

神聖な状態において、意志は自由です。

それ故に、その創造力には限界がなく、選択する事に意味はありません。

選ぶ自由は、創造する自由と同じ力ですが、その適用には違いがあります。

選ぶという事は、分離した心があることを前提としています。

聖霊は選択の一つの方法です。

神の子供たちが神から離れることを選んだにも関わらず、神は子供たちを慰みのないまま放置しませんでした。

子供たちが自分の心に入らせた声は、神の意志を代弁する声ではありませんでした。

神の意志を代弁するのは 聖霊です。

 

ACIM-Text- chapter5-2-7

聖霊の声は傲慢になれないので、命令することはありません。

支配しようとはしないので、要求する事もありません。

攻撃をしないので、圧倒して負かす事もありません。

聖霊の声は、ただ思い出させるだけです。

それに抵抗する事が困難だとすれば、その理由はただ、それがあなたに思い出させるもののせいです。

その声は、あなたが作り出す混乱の中にあっても穏やかさを保ち続けることによって、あなたの心に別の道を示します。

神を代弁する声はいつも穏やかです。

なぜなら、その声は平安を語るからです。

平安は癒しを与えるので、戦いよりも力強いのです。

戦いは分割するので、増大ではありません。

争うことで何かを得る者など一人もいません。

たとえ全世界を手に入れても、自分の生命を損なうなら、それが何のためになるでしょうか。

もし、あなたが間違った声に耳を傾けるなら、自分の霊(Spirit)を見失ったのです。

あなたはそれを失うことは出来ませんが、それを知らずにいることは出来ます。

したがって、あなたが正しい選択をするまでは、それはあなたにとって「失って」いるのです。

 

ACIM-Text- chapter5-2-8

聖霊は、あなたが選択する際のその導き手となってくれます。

聖霊は神を代弁して語るので、あなたの心の中の常に正しい選択を代弁する部分に存在しています。

聖霊は、今もあなたの中に残っている神とのコミュニケーションであり、あなたはそれを遮ることは出来ても、壊すことは出来ません。

聖霊こそが、神の意志が天に行われるがごとく、地にも行われる手段です。

天も地も、どちらもあなたの内にあります。

なぜなら、あなたの心の中にはその両方からの呼びかけがあるからです。

神を代弁する声は、あなた自身の中の神への祭壇からきます。

こうした祭壇とは、形ある物ではなく、心を捧げて尽くすことを言います。

しかし、あなたは今のところ、別なものに心を捧げています。

別々のものに心を捧げたことがあなたに二つの声を与えたので、あなたはどちらの祭壇に仕えたいのか選ばなければなりません。

今あなたが応える呼びかけは、一つの決断であるという理由で、一つの評価でもあります。

その決断は実に単純なものです。

それは、どちらの呼びかけの方があたなにとって価値があるかという基準で決められます。

 

ACIM-Text- chapter5-2-9

私の心はこれからも常にあなたの心と同じです。

なぜなら、私たちは同等の者として創造されたからです。

天と地における全ての力を私に与えたのは、私の決断だけでした。

私からあなたへの唯一の贈り物は、あなたが同じ決断をするように手助けすることです。

この決断とは、私と同じ決断を分かち合うのを選ぶということです。

なぜなら、その決断自体がまさに、分かち合おうと心を決める事だからです。

そうした決断は与える事によって為されます。

したがって、それは真の創造に類似する一つの選択と言えます。

私はあなたが決断するための模範となります。

神を選ぶ決断をする事によって、私は、この決断が可能であり、あなたにもその決断が出来るという事を示しました。

 

ACIM-Text- chapter5-2-10

私のために決断してくれた心はあなたの中にもあり、その心が私を変えたように、あなたもそれにより自分を変えてもらうことが出来るという事を、私はあなたに保証しました。

この心に曖昧なものはありません。

なぜなら、それはただ一つの声だけを聞き、ただ一つの応え方で応えるからです。

あなたは、私と共にこの世界の光です。

安息は、眠りにつく事で得られるのではなく、目覚める事で得られます。

聖霊は、目覚めて喜ぶようにとの呼びかけです。

この世界はかなり疲弊しています。

なぜなら、この世界とは疲労という想念そのものだからです。

私たちの仕事は、神を代弁する呼びかけによってこの世界を目覚めさせるという喜ばしい仕事です。

誰もがいずれ 聖霊の呼びかけに応えることになります。

そうでなければ、一なる子は一つになることが出来ません。

神の国の一部である者にとって、その国を全一に出来る完全に融和した姿に戻す仕事以上に、素晴らしい天職があるでしょうか。

あなたの内なる 聖霊を通じて、これだけを聞きなさい。

そして、私があなたに教えている通りの聞き方で耳を傾けるようにと、あなたの兄弟たちにも教えなさい。

 

ACIM-Text- chapter5-2-11

あなたが間違った声に唆された時には、私に呼びかけなさい。

そして、私の決断を分かち合い、それを強めることで癒すことが出来るという事を、思い出させてほしいと私に求めなさい。

私たちがこうしたゴールを分かち合う時、一なる子の全ての人を引き寄せて、一つのものとして創造された元の状態に連れ戻せるこのゴールの力を増大させることになります。

「くびき」とは「一つにつなぎ合わせること」を意味し、「荷」とは「メッセージ」を意味するという事を思い出しなさい。

「わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからである」を次のように言い換えることにしましょう。

「私たちはつながって一つになりましょう。私のメッセージは光そのものであるから」と。

 

ACIM-Text- chapter5-2-12

私はあなたに、私が行った通りに行うように言っておきましたが、そうするためには、私たちは同じ心に応じなければなりません。

この心とは 聖霊であり、 聖霊の意志は常に神へと向かいます。

聖霊はあなたに、私をあなたの模範にして考え、その結果として私と同じように行動する方法を教えます。

私たちが共に抱く動機が持つその力は信じがたいものですが、為し遂げられないものではありません。

私たちが一緒に為し遂げられることには限界がありません。

なぜなら、神を代弁する呼かけは、無限であるものへの呼びかけだからです。

神の子よ、私のメッセージは、あなたが内なる 聖霊に応える時に聞き、分かち合えるためのものなのです。

 

奇跡講座(奇跡のコース)テキスト編第5章 「癒しと全一性」目次

5-0  序論

5-1   聖霊への招待

5-2  神を代弁する声

5-3   救済への導き手

5-4  教えと癒し

5-5   自我による罪責感の利用

5-6  時間と永遠

5-7  神を選ぶ決断

 

奇跡講座(奇跡のコース) テキスト編、ワークブック編、マニュアル編 各目次

テキスト編 1章~31章 目次

ワークブック編 レッスン1~365 目次

教師のためのマニュアル編 1~29 目次

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目次

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